寿司職人になって「アメリカ」に行けば“年収1000万円”も夢じゃない!? 日米の“平均年収”は2倍以上! 労働環境はどれだけ違う? 職人になるまでの“道のり”も解説

配信日: 2025.07.25 更新日: 2025.10.21
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寿司職人になって「アメリカ」に行けば“年収1000万円”も夢じゃない!? 日米の“平均年収”は2倍以上! 労働環境はどれだけ違う? 職人になるまでの“道のり”も解説
「海外ですし職人として働けば高収入が得られる」という話を聞いたことはありませんか? 実際のところ、アメリカと日本ではすし職人の年収や労働環境にどのような違いがあるのでしょうか。
 
また、すし職人になるには長い修業が必要なのか、それとも短期間で技術を身につけることが可能なのか。本記事では、これらの疑問について詳しく解説します。
藤澤環奈

ファイナンシャルプランナー2級技能士・夫婦カウンセラー

日本とアメリカのすし職人の年収比較

日本のすし職人の年収事情

日本におけるすし職人の平均年収は、約370万円となっています。年収の幅は約270万円から413万円と、経験や勤務先によって大きく異なります。国税庁の調査による日本の給与所得者の平均年収461万円と比較すると低めですが、飲食業界の中では比較的高い水準といえるでしょう。
 
都市部、特に東京や大阪などの大都市では、地方と比べて給与水準が高い傾向にあります。ただし、日本にはチップ文化がないため、基本給与がそのまま収入となります。
 

アメリカのすし職人の年収事情

アメリカのすし職人の平均年収は、どのくらいになるのでしょうか。東京すしアカデミーSUSHI JOBの求人データによると、アメリカのすし職人の平均的な年収は約4万8000ドルから7万5000ドル。つまり日本円で約706万円~1103万円(1ドル147円換算)です。
 
また、ZipRecruiterのデータでは、平均年収は約4万9855ドルで日本円で約733万円でした。さらに、アメリカにはチップ文化があります。チップは非課税収入として扱われることが多く、基本給与に加えて実質的な収入アップが見込めます。
 
このため、表面的な年収以上の収入を得られる可能性があり、年収1000万円超えも現実的な目標となりえます。
 

労働時間・勤務形態の違い

日本とアメリカでは収入に大きな差がありますが、労働時間や勤務形態はどうなのでしょうか?
 

日本の労働環境

日本のすし職人の労働環境は、特に個人店では厳しいものがあります。朝の市場での仕入れから夜の営業終了まで、1日10時間以上働くことも珍しくありません。残業時間は月平均65~70時間(1日あたり1~3.5時間)に及ぶこともあり、見なし残業制を採用している店舗も存在するようです。
 

アメリカの労働環境

アメリカのすし職人の労働時間は、週40~60時間が一般的です。多くの店舗ではランチタイムとディナータイムに分かれたシフト制を採用しており、日本と比べると拘束時間は比較的安定しています。
 
夜のシフトは12時から20時までなど、固定されたシフト制の店舗が多く、労働時間の予測がしやすい環境となっています。連邦法(FLSA)や州法によって労働基準が厳格に守られる傾向があり、ワークライフバランスを保ちやすいといえるでしょう。
 

すし職人になるための道のり

すし職人になるためにはどのように学び、どれだけの期間をかける必要があるのでしょうか? 以下で解説します。
 

伝統的な修業方法

「飯炊き3年、握り8年」という言葉があるように、伝統的なすし職人の修業は5~10年かかるとされています。皿洗いや仕込みから始まり、徐々に魚の扱い方、シャリの炊き方、握り方などを学んでいきます。
 
この長期間の修業を通じて、単なる技術だけでなく、接客力や店舗運営のノウハウも身につけることができます。一流の技術と深い知識を得られる反面、一人前になるまでに相当な時間と忍耐が必要です。
 

専門学校での短期養成

近年では、職人の専門学校で、数ヶ月から1年程度ですし職人としての基礎技術を習得できるようになりました。さらに、海外就業を目指す人向けのカリキュラムも充実しており、技術の習得だけではなく語学学習のサポートを行ってくれる学校もあります。
 

まとめ

すし職人として高収入を目指すなら、アメリカをはじめとした海外での就業は魅力的な選択肢といえます。チップ文化や高い最低賃金により、年収1000万円超えも夢ではありません。ただし、物価水準の違いも考慮する必要があります。
 
一方、日本の伝統的なすし文化を深く学びたい、将来的に独立や高級店での就職を目指したいという人には、日本での修業が向いているでしょう。労働時間は長くなりがちですが、確かな技術と知識を身につけることができます。
 
グローバル化が進む現代において、すし職人の活躍の場は世界中に広がっています。日本の伝統文化を背負いながら、新たな挑戦ができる魅力的な職業といえるでしょう。
 

出典

国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag すし職人
 
執筆者 : 藤澤環奈
ファイナンシャルプランナー2級技能士・夫婦カウンセラー

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