息子さんが「警察官のキャリア組」というママ友。お給料が高そうなイメージですが、一般の警察官と“年収の差”はどれだけあるのでしょうか?「キャリア・ノンキャリア」の年収を比較

配信日: 2025.11.28
この記事は約 3 分で読めます。
息子さんが「警察官のキャリア組」というママ友。お給料が高そうなイメージですが、一般の警察官と“年収の差”はどれだけあるのでしょうか?「キャリア・ノンキャリア」の年収を比較
「警察官」には、国家公務員として警察庁に勤める「キャリア警察官」と、各都道府県で働く地方公務員の「ノンキャリア警察官」の2パターンがあります。
 
この両者では、待遇や昇進スピードに違いがあるようです。本記事では、年収や採用の仕組みなどを紹介し、キャリア組の実態をチェックします。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

「警察官」のいわゆる“キャリア組”とは?

国家公安委員会が2000年に発表した「警察刷新に関する緊急提言」によると、「いわゆるキャリア制度」について、「キャリア警察官は、警部補として採用されると、警察大学校での研修や都道府県警察での9か月間の見習い勤務を経験しただけで、1年2か月後には警部に昇進する。
 
その後、約2年間の警察庁勤務を経て、4年目には警視に昇進(今年=2000年=からは警視昇任を順次延長)、県警の捜査2課長や公安課長などのポストに出向する」となっています。
 
「キャリア組」は、国家公務員採用試験を突破し、警察庁に採用された人を指します。地方公務員であるノンキャリアより昇進が早く、より早い段階で幹部ポストに就くという特徴があります。
 

「キャリア組」と「ノンキャリア」は“13万円程度”年収が違う?

人事院の「国家公務員給与等実態調査 令和7年度調査結果」によると、警察官を含む公安職の平均給与月額は39万9794円(各種手当を含む)でした。
 
また、同じく人事院の「令和7年人事院勧告 本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」によると、令和7年度のボーナス(期末・勤勉手当)は「年間4.65月分」です。
 
そのため、標準的な成績の「キャリア警察官」は185万9042円のボーナスをもらえる可能性があります。以上から、「キャリア警察官」のおおよその年収は以下のように試算できます。
 
39万9794円×12ヶ月+185万9042円=665万6570円
 
一方、総務省の「令和6年 地方公務員給与実態調査」によると、警察職の平均基本給月額は37万5038円、期末手当と勤勉手当は合計174万5323円でした。以上から、「ノンキャリア警察官」のおおよその年収は、次のように試算できます。
 
37万5038円×12ヶ月+174万5323円=624万5779円
 
従って、「キャリア組」と「ノンキャリア」との差は665万6570円-624万5779円=41万791円となり、およそ「41万円程度」の年収差がある可能性があります。加えて、勤続年数によって両者の年収差はさらに大きくなると予想されます。
 

「キャリア警察官」は狭き門? 採用は“毎年数名”って本当!?

「キャリア警察官」になるには、国家公務員採用試験に合格したのち、警察庁の採用試験を受けて採用される必要があります。人事院の「2025年度国家公務員採用試験実施状況」によると、国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)(「教養」区分を除く)の倍率は9.3倍です。
 
警察庁の採用試験についても、合格者は毎年数名から数十名と言われており、非常に難易度の高い「狭き門」といえます。
 

まとめ

「キャリア警察官」の昇進スピードや将来のポストの大きさを考えれば、生涯年収で見たときの「ノンキャリア」との差はさらに広がる可能性があります。
 
とはいえ、どちらの道も社会の安全を守る重要な仕事です。家族や子どもが警察官を目指すなら、「給与」に加え、仕事のやりがいや使命感といった見えない価値も含めて考えたいところです。
 

出典

国家公安委員会 人事・教育制度の改革について
人事院 国家公務員給与等実態調査結果
人事院 本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み
人事院 2025年度国家公務員採用試験実施状況
総務省 令和6年 地方公務員給与実態調査 第5表 職種別職員の平均給与額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問