夫が年収700万円、妻が550万円です。親には「パワーカップルだね」と言われますが、合っていますか? 都内の平均的な世帯年収も解説
しかし、東京23区の実態や都内生活の実情を考慮すると、見え方は大きく変わります。「高収入=楽な生活」とは言い切れないのが、都内共働き世帯の現実です。
今回は数字をもとに、パワーカップルの立ち位置を整理します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
パワーカップルとは? 夫婦世帯年収1000万円以上? 1400万円以上?
一般にパワーカップルとは、共働きで夫婦ともに高収入を得る世帯を指します。株式会社ニッセイ基礎研究所の定義では「夫婦とも年収700万円以上」が基準です。
一方、別の指標では「夫600万円以上、妻400万円以上で世帯年収1000万円以上」をパワーカップルとし、管理職中心の職業例を挙げています。本ケースの世帯年収1250万円はこれを満たしますが、妻の年収550万円は株式会社ニッセイ基礎研究所の基準に届いていません。
それでも、共働き世帯の平均年収約860万円(総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2024年」参照)を大幅に上回る上位層です。
東京都の平均世帯年収は約600万円、23区の実態は?
総務省統計局の「令和6年全国家計構造調査」によれば、東京都の平均世帯年収は約600万円で、全国平均の約570万円を上回っています。都内世帯の所得分布は高所得層の割合が高く、23区に絞るとその傾向はさらに顕著です。
特に30代の子育て世帯では、世帯年収の中央値で1000万円近くに迫っているというデータもあります。また、区によっては平均年収が1000万円を超える場合もあり、非常に高水準といえるでしょう。
パワーカップルのメリットと課題、都内生活の実情
パワーカップルの最大のメリットは、世帯手取り収入の増加です。例えば、夫婦どちらか一方の年収が1000万円でもう一方が専業主婦(主夫)の場合と、夫婦でそれぞれ500万円ずつ稼ぐ場合を比較すると、後者の方が所得税や住民税の負担が軽減され、手元に残る金額が多くなる傾向です。
これは累進課税制度により、世帯年収の合計が同じでも、2人で稼ぐことで税負担が分散されるためです。夫婦ともに高収入の場合は配偶者控除の適用が制限されますが、それぞれの所得控除を活用できます。
一方で、課題も少なくありません。長時間労働によって時間的な余裕がなくなり、家事や育児の負担が増えることが考えられます。そのため、家事代行サービスやベビーシッターを利用する世帯もあり、月の利用料が20万円近くに上ることもあるようです。
さらに、都心部の高額な家賃や物価高も、家計を圧迫する要因です。このように、夫700万円・妻550万円のパワーカップルであっても出費がかさみ、なかなか貯蓄に回せないケースもあります。
まとめ
夫700万円・妻550万円の世帯年収1250万円は、都内では高水準であり、一般的には「パワーカップル」と呼ばれる層に近い立ち位置と考えられます。ただし、高収入である一方、都心の住居費や外部サービス利用などで支出も増えやすく、「収入が高い=余裕がある家計」とは限りません。
重要なのは、年収の高さに安心せず、将来の教育費や老後資金を見据えた家計管理を行うことです。共働きの強みを生かし、支出と貯蓄のバランスを意識することが、安定した将来につながるといえるでしょう。
出典
株式会社ニッセイ基礎研究所 パワーカップル世帯の動向-コロナ禍でも増加、夫の年収1500万円以上でも妻の過半数は就労
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年 表番号3-11<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 妻の就業状態,世帯類型別
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 令和6年全国家計構造調査 全国 家計収支に関する結果[家計総合集計] 表番号1-1 全国・都市階級・地方・4大都市圏・都道府県,世帯の種類(3区分),世帯区分(4区分),世帯主の性別(3区分),収支項目分類(細分類)別1世帯当たり1か月間の収入と支出-全国・都市階級・地方・4大都市圏・都道府県
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
