世帯年収は「1000万円」あれば「生活満足度が高い」といえる? 共働き世帯の生活満足度とは

配信日: 2026.01.06
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世帯年収は「1000万円」あれば「生活満足度が高い」といえる? 共働き世帯の生活満足度とは
「共働きで世帯年収1000万円を超えているのに、毎日が忙しく満足感は高くない」そんな感覚を抱いている人もいるのではないでしょうか。「収入が高い=満足度が高い」とは限らないのが実態です。
 
この記事では統計データをもとに、収入と満足度の関係を整理します。
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年収1000万円ある世帯の満足度は?

世帯年収1000万円は、一般的に「ゆとりある暮らし」の目安とされることがあります。しかし、実際にそれだけの収入があれば生活満足度が格段に上がるわけではないようです。内閣府の「満足度・生活の質に関する調査報告書 2025」によると、2025年の総合的な生活満足度の全体平均は5.79点(0~10点)で、前年から0.10ポイント低下しています。
 
世帯年収が高いほど「充実した人生を送れている」などの各指標における平均スコアは上がる傾向にありますが、重回帰分析の結果では、「家計と資産」よりも「生活の楽しさ・面白さ」が生活満足度に強く影響していることが分かりました。
 
つまり、お金は大切な要素ですが、一定以上の収入を得ても、それが直接「生活満足度」につながるとは限らないのです。
 

共働き世帯の満足度

内閣府の同調査では、本人と配偶者の就業状況を踏まえた共働き世帯についても分析されています。共働き世帯は一般的に世帯収入が高い傾向にあるほか、仕事や育児が生活満足度に影響を与えていることが分かりました。
 
とくに「仕事と生活(ワークライフバランス)」の満足度は、生活満足度を左右する主要な要因のひとつです。年収が上がっても、家庭内の負担が偏ったり自由時間が減ったりすると、満足度は高まりにくい傾向があります。
 
また、共働き世帯では若年層の満足度が高い一方で、ミドル層では一方のみが就労している世帯に比べ、満足度が低い傾向が見られます。
 

「生活の楽しさ」と「エウダイモニア」が鍵

同調査では、「人生の充実感(エウダイモニア)」や「人々に支えられている感覚」といった心理的要素にも焦点を当てています。
 
例えば「自分は充実した人生を送れていると思う」という項目の平均点は5.54点で、生活満足度との相関は高くなっています。また前述のとおり、「生活の楽しさ・面白さ」は生活満足度に最も強く影響しており、家計や健康状態などよりも重要な要素であることが分かりました。
 
この結果は、収入の多さよりも「どんな時間を過ごし、どんな人間関係を築いているか」が、満足度を左右することを示していると考えられます。年収が1000万円を超えても、仕事ばかりで「余暇の楽しみ」や「充実感」を感じにくい生活では、期待したほどの幸福感は得られないということでしょう。
 

世帯年収「1000万円」をゴールではなく手段として捉える

こうした結果から、「世帯年収1000万円=生活満足度が高い」とは一概に言えないことが分かります。確かに経済的な安心感は満足度を支える大きな要素ですが、それを生かすには、「時間の使い方」や「人との関わり方」にも目を向ける必要があります。
 
共働き世帯では、収入の増加を優先しすぎると時間に余裕がなくなり、家事・育児・介護の負担が一方に偏るおそれがあります。
 
大切なのは、世帯年収1000万円を「ゴール」ではなく、「自由な時間と選択肢を得るための手段」と捉えることです。そうすることで、共働き世帯の生活満足度を前向きに高めていくことができるでしょう。
 

出典

内閣府 政策統括官(経済社会システム担当) 満足度・生活の質に関する調査報告書 2025 ~我が国の Well-being の動向~(3、10、18、23~24、28ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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