「消防士」か「警察官」になりたいという高校生の息子。平均年収が高いのはどちらでしょうか?
国の統計、総務省令和6年4月1日公表「地方公務員給与実態調査結果」で確認してみましょう。
CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。
警察官と消防士、平均年収額が高いのは?
消防士も警察官も地方公務員ですが、警察官は都道府県職員であり、消防士は市町村職員です。ただし、東京23区は東京消防庁の職員です。
総務省が令和6年4月1日に公表した「地方公務員給与実態調査結果」の「第5表 職種別職員の平均給与額」より、警察職と消防職のそれぞれの給料月額、諸手当月額、給与月額合計は図表1のとおりになっています。
図表1
また、期末手当の平均は図表2のとおりです。
図表2
図表1の月額平均を12倍して期末手当を加算すると、平均年収の金額は、図表3のとおりです。
図表3
消防職は、地域区分により平均年収に差があります。東京都の場合であれば消防士の年収が高くなりますが、地方の場合は警察官のほうが年収は高いと見ることができます。
学歴による違い
ところで、学歴による報酬の違いはあるのでしょうか。お子さんは現在高校生であるので、高校卒業後の採用を目指すのか、大学に進学後の採用を目指すのか、どちらがよいのでしょうか。
「地方公務員給与実態調査結果」の「第6表 職種別、経験年数別、学歴別職員数及び平均給料月額」の「団体区分別 都道府県 警察職」によると、警察職の初任給は大学卒23万350円、短大卒21万4183円、高校卒20万549円となっています。
全勤務期間の平均給与額も、大学卒33万5876円、短大卒33万1422円、高校卒33万2524円であることから、全期間を通じで高校卒より大学卒の平均給与が高額な状態にあります。
一方、消防士の場合、東京消防局職員募集ページにある「令和8年4月の採用試験案内」によると、消防官III種の初任給は約26万4700円に対し、大学卒業程度とされる消防官I種の初任給は30万2100円であることが分かります。
また、専門系は初任給が30万6900円とさらに高くなりますが、大学卒または見込み、あるいは同等の資格を有することが必須要件です。
初任給には高卒と大卒で約4万円の差がありますが、東京消防庁には給与昇任制度があり、公正な競争試験、選考等によって決定されるとあります。昇給は本人の努力しだいであり、学歴の差額がいつまでも続くのではないということです。
まとめ
地方の場合は、警察官のほうが消防士より平均年収は高くなります。ただし、年収のみで進路を決めてしまわないよう、なりたい自分になるためにキャリアプランを立てましょう。
出典
総務省 令和6年4月1日地方公務員給与実態調査結果
総務省消防庁 よくある質問
東京消防庁 職員募集ページ
執筆者 : 林智慮
CFP(R)認定者



