職場で「寸志1万円」に喜んでたら、友人の「ボーナスでグアム行った」発言にショック…やっぱりボーナスで「数十万円」出るのが“普通”なのでしょうか? 支給額もあわせて確認
その額が「1万円」でも、日頃の頑張りを認められたような気持ちになり、自分や家族のささやかなぜいたくに使いたいと思う人もいるでしょう。しかし、友人から「ボーナスでグアムに行った」と聞くと、うれしかったはずの「1万円」が少なく感じてしまうこともあるかもしれません。
本記事では、ボーナスをもらえる会社はどのくらいの割合なのか、またボーナスと寸志の違いについて解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
寸志は「ボーナス」ではないのか
年末に渡される「寸志」は、ボーナスとは性質が異なります。寸志は、会社の給与制度として継続的に払うというより、会社がねぎらいの意味で支給することがほとんどです。金額が全員一律であることも多く、評価や業績で支給額が変わるボーナスとは大きな違いがあります。
ボーナスは、会社ごとの就業規則や賃金規程で支給の枠組みが決まっていたり、業績・人事評価の一部とされていたりすることがあります。法律上「ボーナスを必ず出さなければならない」という義務はありませんが、制度として年間の報酬に賞与を組み込んでいる会社は多くあるのです。
「ボーナスがない会社」は意外と珍しくない
ボーナスを支給している会社は、どのくらいあるのでしょうか。厚生労働省の「2025年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」によると、2025年の夏に、ボーナスを支給した・支給する企業の割合は88.4%、支給するが額は未定の企業が4.6%に対し、支給しない企業は4.9%となっています。
また、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2025年夏季の賞与支給事業所数割合は全調査産業計で73.4%、事業所規模30人以上では91.2%となっています。そして、1人当たりの平均賞与額は42万6337円となっています。
ボーナスの支給に関しては企業規模の差があり、一般労働者から役職者、パートタイム労働者も含んだ全体の平均額のため、誰もがこの額を受け取っているわけではありません。
この調査と比較すると、ボーナスの代わりに「寸志1万円」というのはショックを受けてしまう人もいるかもしれません。しかし、会社によってはボーナスの代わりに毎月の手当や福利厚生が充実していることもあり、ボーナスの有り無しで会社の良しあしが決まるわけでないことも覚えておきましょう。
1万円は少ないのか、それとも意味があるのか
「1万円」という額だけに注目してしまうと、旅行に行くのは難しく、住宅ローンの足しにもならないと思う人もいるかもしれません。しかし、そもそもボーナスが支給されない会社があったり、ボーナスの支給対象とならない非正規社員がいたりすることを考えると、「寸志すらない」という労働者も多くいると考えられます。
また、寸志は、会社側が「ボーナスを支給する余裕はなくても労働者へのねぎらいとして少しでも渡したい」という気持ちの表れでもあります。ボーナスと比べると少額ではあるものの、「支給される側にいること」や「支給される価値がある」と会社から思われている人材であると考えれば、金額以上の価値を感じられるかもしれません。
寸志は金額だけでは測れない
「寸志1万円」は、ボーナスの平均額と比べれば少なく見えてしまいます。友人が高額のボーナスをもらったと聞けば、比較して落ち込んでしまうこともあるでしょう。しかし、賞与の有無や金額は、企業の方針やその年の利益に左右されることが多く、ボーナスの額の平均もあくまでも1つのデータにすぎません。
また、会社の価値はボーナスのみで決まるものでもありません。「ボーナス」という切り取りに固執せず、「寸志」をもらえるほど仕事を評価された自分をまずはほめてあげましょう。
出典
厚生労働省 令和7(2025)年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況
厚生労働省 毎月勤労統計調査 2025(令和7)年9月分結果速報等
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
