月の手取りが「自分の年齢以下」の人は“生活が苦しい組”!? SNSの投稿に賛否…手取りは「30歳=30万円」「50歳=50万円」が必須? 国税庁のデータで“現実的な数字”を確認

配信日: 2026.02.20
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月の手取りが「自分の年齢以下」の人は“生活が苦しい組”!? SNSの投稿に賛否…手取りは「30歳=30万円」「50歳=50万円」が必須? 国税庁のデータで“現実的な数字”を確認
先日、SNSで「月の手取りが自分の年齢以下の人は、生活苦しい組」という意見が話題になりました。「年齢=手取りが普通」と聞いて、「自分はそこまで届いていない」と焦りを感じてしまう人もいるのではないでしょうか?
 
ただ、必ずしも手取りが年齢以上でなくとも、ゆとりある暮らしを実現できている人はいます。暮らし方によっても必要な年収は異なるため、あくまでもSNSの一意見と思っておくのが良いでしょう。
 
今回の記事は、「手取りと年齢の相関関係」について、統計データをもとに解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

手取りと年齢は一致するべき?

結論からお伝えすると、「年齢=手取り額」という基準は、現代においてはかなり高めの理想値です。必ずしも全員が達成しなければならない最低ラインではありませんので、安心してください。
 
かつての日本では、年功序列で順調に給与が上がりましたが、現在は社会保険料の負担増などで、額面が同じでも手取りは減る傾向にあります。そのため、「年齢と同じ金額に届いていない」からといって、自分を責める必要はまったくありません。
 
例えば、25歳で手取り20万円の人でも、毎月の支出が20万円未満であれば貯金ができ、生活に苦労しないことは少なくありません。生活が豊かかどうかは、年収だけでなく、支出や生活環境など総合的に考える必要があります。
 

年齢別の月給平均・手取りはいくら? 年齢より低い?

年齢ごとの平均的な給与はどのくらいなのか、国税庁の最新統計データを確認してみましょう。
 
国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、20代後半(25~29歳)の給与所得者の平均年収は約407万円となっています。これを単純に12ヶ月で割るのではなく、一般的なボーナス支給(年3ヶ月分程度と仮定)を考慮して月給を算出すると、月の額面給与は27万円前後となります。
 
そこから社会保険料や税金を引いた「月の手取り」は、おおむね20万円~22万円程度になると推測されます。30代前半(30~34歳)についても同様に計算すると、平均年収は449万円、ボーナス3ヶ月分を考慮した月の額面給与は約30万円です。
 
このデータを見ると、例えば28歳の人が手取り28万円をもらっているケースは、平均よりも高めの水準にあると分かります。つまり、「手取りが年齢以下」であるのは決して珍しい話ではなく、むしろ多数派に近いのが現状です。
 
もしあなたの手取りが年齢より低かったとしても、それは日本の平均的な若手社員の給与水準の中にいるに過ぎません。「自分だけが取り残されている」という不安は、平均値を知れば解消できるのではないでしょうか。
 

手取りが自分の年齢以下ってダメなの?

手取りが年齢以下であっても、毎月の収支が黒字で、ある程度の貯蓄ができていれば生活上はまったく問題ありません。重要なのは「いくらもらえるか」という入り口の額よりも、「いくら手元に残せるか」という家計管理のバランスです。
 
しかし、実家暮らしのおかげでなんとか生活できている状態や、毎月の貯金がゼロに近いのであれば、少し警戒が必要かもしれません。そうした状態で、都心の一人暮らしをしようとする場合は、かなり切り詰めた生活を強いられる可能性が高いため、固定費の見直しが必須となります。
 
現状で生活が苦しいと感じるなら、節約だけでなく、副業や転職で収入自体を上げることも視野に入れるべきタイミングといえます。今の環境で数年後に給与が上がる見込みがあるか、冷静に見極めることが将来の安定につながります。
 

まとめ

「手取りが年齢以下だと負け組」という言葉は、実態に沿った内容ではありません。統計データを見れば、多くの人が「年齢マイナス数万円」の手取りで生活しており、それが今の日本の標準的な姿だと分かります。
 
大切なのは、他人の給与額と比較して落ち込むのではなく、自分の収支バランスが健全かどうかを見つめ直す姿勢です。もし生活が苦しいなら、固定費を見直したり収入アップの方法を探ったりと、前向きな行動を始めてみてください。
 

出典

国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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