通販でいつもお世話になっている「宅配便」の配達員さん。「人手不足」とは聞いてますが、年収が“400万円以下”って本当!?
本記事では、配達員のリアルな収入事情や待遇改善の動き、そして私たちが今日からできる「再配達ゼロ」に向けた取り組みについて解説します。
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「宅配便配達員」の年収は“平均394万5000円”
厚生労働省が運営する「job tag」によると、宅配便配達員の仕事は「担当する地域内での荷物の集荷・配達を行う業務のほか、営業活動や集金も行う」とされています。就業条件は「入職にあたって、特に学歴や普通自動車免許以外の資格は必要ない」とされ、正社員、アルバイト、パートなど雇用形態は多岐にわたります。
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模10人以上の事業所に勤務する「その他の運搬従事者」の全国平均年齢は46.9歳で、平均年収は394万4900円となっています。
一方で、国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」を見ると、日本の給与所得者全体の平均給与は477万5000円(平均年齢47.2歳)に達しています。
これら2つの統計を単純計算で比較すると「477万5000円-394万4900円=83万100円」となり、運搬従事者の年収は全国平均を下回る点がうかがえます。
「2024年問題」を機に宅配便配達員の待遇改善が進められている
「2024年問題」とは、トラック事業など物流業界で、2024年4月の働き方改革関連法施行による時間外労働上限(休日除く年960時間)規制に伴う問題を指します。労働時間の短縮にともない、以下の影響が懸念されています。
・1日に配送可能な荷物量の減少
・トラック事業者の売上や利益の減少
・ドライバーの収入減
・トラックドライバーの人手不足
一見長距離ドライバーへの影響が強く見えますが、配送しきれない荷物は、ラストワンマイル(最終区間)を担う配送現場へしわ寄せになるとされます。短距離ドライバーは個人事業主も少なくないため、残業や休日労働の影響は少ないものの、1日の配送量には限度があります。ドライバー全体の待遇改善が大きな課題です。
この影響は、配送を依頼する企業や荷物を受け取る消費者にもおよびます。物流網を維持するため、発送から到着まで一連の運送業務への配慮と取り組みが不可欠といえるでしょう。
置き配などで「再配達」を減らす取り組みも重要
国土交通省によると、ネットショッピングの拡大に伴い宅配便の取扱個数は年間約50億個にのぼっており、再配達率の高止まりによるドライバーへの負担増加が課題となっているとのことでした。
同省の調査によれば、2025年4月の宅配便再配達率は約8.4パーセントでした。比較年度である2022年10月(約10.6パーセント)から約2.2ポイント減少し改善傾向にはあるものの、ラストワンマイルの配送効率化に向けてさらなる削減が不可欠とされています。
ドライバーの負担を減らすためにも、私たち消費者一人ひとりが「確実に受け取れる日時の指定や宅配ボックスの利用」「まとめ買いによる運送回数の削減」など、再配達を減らすための具体的なアクションを起こすことが求められています。
まとめ
宅配便配達員の平均年収は約394万円と、全国平均を下回っている現状があります。人手不足や「2024年問題」の影響を考えると、配達員の負担をいかに減らしていくかが、私たちの便利な生活を維持する鍵になるといえそうです。
まずは、確実な日時指定や置き配、宅配ボックスを積極的に活用し、「再配達を減らす」という身近な協力から始めてみましょう。一人ひとりの配慮が、社会を支える配達員の助けにつながるかもしれません。
出典
厚生労働省 職業情報提供サイト job tag 宅配便配達員
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 賃金構造基本統計調査/令和6年賃金構造基本調査 一般労働者 職種
国税庁 標本調査結果 項目 令和6年 調査結果の概要(14ページ)(第8表)
国土交通省 物流の「2024年問題」とは
国土交通省 報道・広報 令和7年4月の宅配便の再配達率は約8.4%
全日本トラック協会 知っていますか?物流の2024年問題
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー