更新日: 2021.11.01 年収

年収1000万円の人が抱えている負債額って一体どれくらい?

年収1000万円の人が抱えている負債額って一体どれくらい?
年収1000万円近くの高所得者なら貯蓄もたくさんできて負債なんて無縁の生活、と思っていませんか? 意外にも年収1000万円クラスの人たちでも何らかの負債を抱えていることは珍しくないのです。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

意外にも年収1000万円クラスにもカードローン利用者が

一般社団法人全国銀行協会の実施した銀行カードローンに関する消費者意識調査によれば、年収801万円から1000万円以下の方の銀行カードローン利用者の数は5.1%、1001万円から1500万円以下では2.9%とそう多くはないものの、負債を抱えているという方が存在するようです。
 
うち、貸金業者から借りているという方は801万円から1000万円以下で3.4%、1001万円から1500万円以下では1.2%となります。
 
中には銀行カードローンと貸金業者両方から借り入れを併用しているという層も存在しており、年収1000万円あれば負債とは無縁の生活というわけにはいかないようです。
 

年収1000万円の人が負債額を増やしてしまう理由は?

年収1000万円クラスの人が負債額を増やしてしまうのにはさまざまな理由が考えられます。例えば、仕事上の付き合いや多忙により支出が増えたり、つい見栄を張ってしまったりなどが考えられます。
 
また、このあたりの年収になってくると税金などで引かれる金額が一気に増え、手取りが思った以上に増えず、借り入れに走ってしまったということも想定されます。
 

世帯年収1000万円クラスの世帯の6割に負債あり

金融広報中央委員会が公開している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」によれば世帯年収1000万円から1200万円の世帯の62.3%において何らかの借入金があるようです。
 
結婚をすれば子どもの教育費や住宅、車のローンなど大きな買い物が増え、借り入れが必要な場面も多くなるからだと予想されます。ただ、単身者との違いとしてはカードローンや貸金業者からの借り入れはあまり用いられていないという点があります。
 

年収1000万円の人が抱えている負債額ってどれくらい?

世帯年収1000万円から1200万円の借入金のある世帯のうち、1000万円以上1500万円未満の借入金があると回答したのはおよそ17.6%でした。また、38.5%にあたる世帯においては2000万円以上の借入金があるようです。
 
単身者について明確な統計があるわけではありませんが、銀行カードローン利用者の平均額が前回の調査で約146万円、今回(2020年度)の調査で158万円という結果であることを考えると、単身者で年収1000万円クラスの人が抱えている負債についてもそこそこ大きな金額であることが想定されます。
 

年収1000万円でも意外に負債あり

年収が1000万円あったとしても、配偶者や子どもがいればある程度ローンや借り入れをして生活していることが分かりました。単身者であったとしても、付き合いや趣味などで出費がかさみ、借り入れをしてしまうという方も少なからず存在するようです。
 
借り入れによる負債の存在そのものが直ちに悪というわけではありません。万が一のリスクに備え、一度に大きな支出を避けるため必要な範囲でお金を借り入れるというのはごくごく自然なことです。
 
しかし、無理をして返しきれない、あるいは返すのが困難となる借り入れはすべきではありません。借り入れをしたりローンを組む際は年収だけでなく手持ちの貯蓄や日々の生活費を考慮し、無理のない範囲で実行するべきでしょう。
 
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)
一般社団法人 全国銀行協会 銀行カードローンに関する消費者意識調査

 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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