更新日: 2024.02.09 相続税

【非課税?】亡くなった祖母宅から「古い硬貨や紙幣」が大量に見つかりました。税金の申告は必要ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【非課税?】亡くなった祖母宅から「古い硬貨や紙幣」が大量に見つかりました。税金の申告は必要ですか?
亡くなった祖父母宅で遺品整理をしていると、現行の硬貨や紙幣ではなく、過去に発行されていた古い硬貨や紙幣が見つかるケースがあります。現在主流のお金ではありませんが、古い硬貨や紙幣は現在でも使用可能です。
 
古い硬貨や紙幣も、亡くなった方の財産として扱われます。もしお金があとから見つかった場合は、相続税の申告が必要となるケースもありますので、注意が必要です。
 
今回は、亡くなった親戚の家から昔のお金が見つかった場合に、相続税の申告が必要なケースなどをご紹介します。
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古い紙幣や硬貨は今でも使える?

現在発行されていない硬貨や紙幣であっても、特別措置がとられていない古いお金は、現在も同価格として使用できます。日本銀行によると、一度発行されて流通したお金は、法律による特別な措置がとられない限り効力を失いません。
 
これまでに特別措置は3回発動され、1円未満の通貨など、31種類の銀行券が効力を失いました。
 
しかし、今ではあまり見かけない1円札や5円札のほか、聖徳太子が描かれた1000円札なども、特別措置がとられていないため、現在も使用可能です。利用できる硬貨や紙幣の一覧は、財務省のホームページより確認できます。
 

亡くなった親戚の家から見つかったお金は相続税の対象

古い硬貨や紙幣でも、お金としての価値があるため、亡くなった方の財産として扱われます。もし見つかった硬貨や紙幣が相続税の控除額を超えた場合は、相続税が発生しますので注意しましょう。
 
相続税の基礎控除額は3000万円+(600万円×法定相続人数)です。例えば、祖母が亡くなって、法定相続人が夫と子どもの合計2人の場合、基礎控除額は4200万円になります。このケースでは、見つかった古い硬貨や紙幣が、ほかの相続財産と合計して4200万円を超えていれば、相続税の対象になります。
 

相続税の申告をしないと追加で税金が発生することも

相続税の対象であるにもかかわらず、古い硬貨や紙幣が見つかっても申告しないと、過少申告加算税や無申告加算税の対象になる可能性があります。預金の有無にかかわらず、亡くなった方の財産は全て相続税の対象となるためです。
 
過少申告加算税は、本来申告すべき金額よりも少なく申告した場合に発生します。無申告加算税は、そもそも税金の申告をしない場合に課せられる税金です。
 
隠していてもいずれ発覚しますので、相続税が発生する場合は、必ず申告しましょう。
 

古いお金が一部破損している場合は交換してもらえるケースもある

古い硬貨や紙幣は、保存状態によってはさびたり、一部が破けたりしているケースもあります。度合いによりますが、汚れたり破れたりしたお金は、銀行に行けばきれいな硬貨や紙幣と交換が可能です。
 
交換できるかどうかは、基準にのっとって銀行が判断してくれますので、気になる方は、一度相談に行きましょう。また、銀行の支店によっては交換自体を扱っていないケースもあるため、事前に確認が必要です。
 

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古いお金も税金の対象となるため注意が必要

たとえ古い硬貨や紙幣であっても、お金としての効力がありますので、亡くなった方の財産として扱われます。相続税の対象にもなりますので、金額によっては申告を忘れないようにしましょう。もし隠したり過少申告したりすると、追加で税金が課せられます。
 
また、もし古い硬貨や紙幣が汚れている場合などは、新しいものと交換してくれる可能性がありますので、銀行で確認してみてください。
 

出典

日本銀行 日本銀行について
 これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか?  古いお札を持っていますが、現在も使えますか?

 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて 4.引換基準
財務省
 昔のお金は使えますか

 身近な税 Q&A ~身近な税について調べる〜 Q相続税について教えてください。
 よくあるご質問 通貨 誤って紙幣を破ってしまった時は、どうすればいいですか
国税庁
 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4105 相続税がかかる財産

 相続税、贈与税の過少申告加算税及び無申告加算税の取扱いについて(事務運営指針)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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