更新日: 2024.10.07 その他相続
祖母の遺品整理中に「500円札」や「2000円札」を発見。今もそのまま使えるのでしょうか?
特に、500円は現在のものだと硬貨ですが昔は紙幣だったため、500円札が出てくると「今は使えない」と思ってしまう人もいるかもしれません。
本記事では「古いお金は今でもそのまま使えるのか?」ということについて、また、遺品整理でお金が出てきたときに知っておきたい注意点も含めてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
古いお金は今でも使えるのか?
令和6年7月に新紙幣の発行が開始されたこともあり「古いお金はいつまで使えるのか?」と疑問に感じている人も多いかもしれません。
財務省によると、明治18年に発行された旧壱円券を始め、現在発行されていないお金で、現在でも使用できるものもあるということです。日本銀行法第46条第2項でも、日本銀行が発行する銀行券は、法貨として無制限に通用するとされています。
今回の事例では「祖母の遺品整理で500円札や2000円札を発見した」ということですが、2000円札については平成12年に発行が開始され、現在も発行が続いているので問題なく使えることが分かります。
独立行政法人国立印刷局によれば、500円札は、昭和26年に発行された「B五百円券」と昭和44年に発行された「C五百円券」があり、いずれも現在でも利用可能なので、確認してみるとよいでしょう。
500円札は銀行で現在のお金に交換してもらえる?
500円札は現在でも使用することは可能ですが、昭和26年に発行された「B五百円券」は昭和46年1月4日に、昭和44年に発行された「C五百円券」は平成6年4月1日に発行が停止されています。
現在は流通していないため、実際に買い物に使用しようとするとお店によっては受け取ってもらえない場合もあるかもしれません。
そのため、現在のお金に交換しておいた方がよいでしょう。日本銀行札幌支店によると、日本銀行の窓口では、現在発行されていないが有効なお金について、新しいお金との引き換えに対応しています。遺品整理で見つかった500円札を使う場合は、日本銀行の窓口に持っていき、新しいお金と交換してもらいましょう。
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遺品整理でお金が出てきたときの注意点も確認しておこう
今回の事例では「祖母の遺品整理で500円札と2000円札を発見した」ということですが、遺品整理でお金が見つかったときの対処法についても確認しておく必要があります。
遺品整理で出てきたお金は、故人の所有物であるため「遺産」として相続税の課税対象になります。たとえ「500円」や「2000円」など少額であっても相続財産になるため、相続人に報告しなければなりません。
勝手に使ってしまうとトラブルの原因になる可能性があるので、必ず相続人同士で分け方を相談しましょう。遺品整理中に出てきたお金を把握するために遺産目録を作成し、現金の存在を明らかにすることをおすすめします。
正味の遺産額が基礎控除額を超えた場合は、相続税が発生します。相続税を正しく納付しなければペナルティーが科されてしまう可能性もあるため、出てきたお金は必ずきちんと管理しましょう。
500円札は銀行で交換してもらった方が使いやすい|相続トラブルにならないよう注意が必要
遺品整理中に出てきた「500円札」や「2000円札」は、現在発行されていないお金であっても現在でも使用できるということです。
2000円札は、現在でも発行されているので特に問題はないと考えられますが、500円札については発行が停止されているため、お店によっては取り扱いが難しく、断られる可能性もあります。そのため、使用する際は日本銀行の窓口で新しいお金に交換してもらうとよいでしょう。
ただし、遺品整理で見つかったお金は相続財産になる可能性があるため、注意が必要です。相続税の課税対象になる可能性もあるので、出てきたお金があれば相続人に報告しましょう。
出典
財務省 昔のお金は使えますか
e-Govポータル法令検索 日本銀行法(平成九年法律第八十九号) 第五章 日本銀行券 第四十六条(日本銀行券の発行)第二項
独立行政法人国立印刷局 お札の基本情報
日本銀行札幌支店 よくあるご質問 Q&A Q3.昔のお金を持っています。新しいお金と交換してもらえますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー