「成人のお祝いに」と、祖父が新車の「プリウス」をプレゼントしてくれた! お祝いなら「税金」はかからない? 車が生活必需品なら問題ないの?

配信日: 2025.02.11 更新日: 2025.07.02
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「成人のお祝いに」と、祖父が新車の「プリウス」をプレゼントしてくれた! お祝いなら「税金」はかからない? 車が生活必需品なら問題ないの?
祖父が成人を迎えた孫に、お祝いとして新車のプリウスをプレゼントしてくれた場合、税金はかかるのでしょうか。現金をもらうわけではないから大丈夫と考える人もいるかもしれませんが、贈与税がかかるのかどうかをきちんと認識しておく必要があるでしょう。
 
本記事では、プリウスの贈与を受けた場合、贈与税がかかるのかを解説します。ぜひ参考にしてください。
小林裕

FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

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祖父からプリウスの贈与を受けた場合、贈与税の課税対象になる可能性が高い

結論として、祖父からプリウスの贈与を受けた場合、贈与税の課税対象になる可能性が高いです。お祝いであるという背景は関係ありません。贈与税の対象となる財産は、現金だけでなく、株式などの金融商品、土地、そして車なども含まれます。車であれば市場価値(査定額)によって、贈与税の計算を行うことになります。
 
プリウスのグレードにより値段は異なりますが、仮にプリウスの市場価値(査定額)が300万円だった場合、暦年贈与の控除額である年間110万円を上回った部分(190万円)に対して贈与税がかかってしまうことになります。
 
逆に贈与税の課税対象にならない場合もあります。それは、贈与を受けるプリウスが中古であり、市場価値(査定額)が暦年贈与の控除額である年間110万円以内の金額である場合です。車の査定額は年式、グレード、走行距離、車の状態などによって決まりますが、この査定金額次第では贈与税を支払う必要はないといえます。
 

車が生活に必要なものに当てはまる場合

大前提として税理士に相談する必要がありますが、「日常生活を送るために車が必要不可欠な資産」と認められた場合、車の贈与を受けても非課税と解釈されます。例えば公共交通機関が充実していない地域においては、車は生活必需品と認められる可能性があります。
 
ただし、上記「日常生活を送るために車が必要不可欠な資産」という表現は曖昧で判断が難しいため、個別具体的な事例ごとに税理士に相談することをおすすめします。
 

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贈与契約書を作成しておくと安心

プリウスの贈与そのものが否認されてしまうリスクを軽減するため、贈与契約書を作成しておくとよいでしょう。例えば「祖父から車を借りているだけ」と税務署に捉えられてしまうと、仮に祖父が亡くなった際には祖父の財産として相続税の課税対象となってしまいます。
 
贈与契約書の形式について厳密なルールはないですが、贈与の内容を明確に記載する必要があります。具体的には、以下の5つを明確に記載しておくとよいでしょう。
 
(1)いつ渡すのか
贈与契約締結時の日付および、実際に贈与を行う日付
 
(2)誰が渡すのか
贈与をする人の氏名および住所
 
(3)誰に渡すのか
贈与を受ける人の氏名および住所
 
(4)何を渡すのか
贈与財産の内容
 
(5)どのように渡すのか
贈与の方法
 

まとめ

本記事では、祖父からプリウスの贈与を受けた場合、贈与税の課税対象になる可能性が高いことについて解説しました。「お祝いだから大丈夫」などと思い込まないようにしましょう。
 
「プリウスを自分で買う費用と比べると贈与税額は小さいので払っても問題ない」と考えるのであれば、贈与税の申告を行う前提のもと、プリウスの贈与を受けるとよいでしょう。
 
執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

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