「遺産は使い切る」と言う母。私たち子どもも賛成ですが、実際に親の遺産の平均はどのくらいなのでしょうか?

配信日: 2025.05.16 更新日: 2025.07.02
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「遺産は使い切る」と言う母。私たち子どもも賛成ですが、実際に親の遺産の平均はどのくらいなのでしょうか?
遺産について、話し合いができるうちに解決しておきたいと思う方も多いでしょう。相続額についても話し合いができると理想的です。一方で、親が「遺産は残さない」というケースもあるかもしれません。
 
そこで本記事では、親から相続した財産の平均額や、その内訳について資料に基づき解説します。親が財産を残さないと考えるケースもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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相続財産の総額は「1000万円未満」が約40%

株式会社鎌倉新書が調査した「相続手続きに関する実態調査(2024年)」を基に、相続財産の総額を表1にまとめました。
 
表1

相続した財産の総額 割合
1000万円未満 42.0%
1000万円~2000万円未満 14.6%
2000万円~3000万円未満 12.7%
3000万円~4000万円未満 10.8%
4000万円~5000万円未満 7.2%
5000万円~1億円未満 10.6%

出典:株式会社鎌倉新書「【第2回】相続手続きに関する実態調査(2024年)-相続手続きに関わる方の7割が相続登記の義務化について認知-」を基に筆者作成
 
相続した財産の総額で最も多いのは1000万円未満で約40%でした。次いで多い金額は「1000万円~2000万円未満」ですが、約15%と一気に減少しています。
 

相続財産の内容は「土地や建物」が最多

同資料より相続財産の内容について、表2にまとめました。
 
表2

相続財産の内容 割合
土地・建物 84.4%
現金・預貯金 66.7%
生命保険 25.7%
有価証券・投資信託などの金融商品 19.2%
山林・農地 15.3%

出典:株式会社鎌倉新書「【第2回】相続手続きに関する実態調査(2024年)-相続手続きに関わる方の7割が相続登記の義務化について認知-」を基に筆者作成
 
相続財産の内容は「土地・建物」が約84%と最多回答です(複数回答)。次いで「現金・預貯金」で約67%でした。それ以降の「生命保険」は約26%、「金融商品」は約19%と、割合的には少ない傾向にあるようです。
 
なお、相続する人は82.0%が「子」で最も多い回答となり、次いで「配偶者」が32.6%、「兄弟・姉妹」が8.6%となっています。
 

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遺産は残さない・使い切りたいと考えている人もいる

遺産をめぐるトラブルを避けるために、ある程度の財産だけを残し、ほかは使ってしまおうと考えている人もいるようです。例えば不動産なら生前に売却したり、お金なら趣味や旅行に使ったりといった方法などがあるでしょう。
 
ただし、生活費を残しながら使わなければならず、完全に財産を使い切るのは難しいのが現実です。
 
そのような場合、慈善団体に寄付をするケースもあるようです。生前でも寄付できますが、亡くなった際に特定の団体に遺産を寄付する旨の遺言を作成すれば「遺贈」という形で財産が活用されます。
 
生前から「遺産は残さない」と考えている人は、寄付先を遺言書に明記している可能性もあるでしょう。その場合は「使い切る」形に近いのではないでしょうか。
 
もし「財産を残すつもりはない」といった意思を聞いたら、子が親の意思を尊重しサポートできるのが理想です。遺留分しか相続しなければ、相続税の手続きなどで悩むこともないかもしれません。
 

遺産総額の平均は「1000万円未満」が約40%、内容は「土地や建物」がメイン。一方で、財産を残さないと考える人もいる

株式会社鎌倉新書の「相続手続きに関する実態調査(2024年)」によると、相続する金額は「1000万円未満」が約40%で最も多く、相続内容は「土地や建物」が約80%で最多という結果です。また、相続する人は「子ども」が約80%でした。
 
一方で、「遺産は残さず使い切りたい」と考えている人もいるようです。趣味や旅行に使ったり、慈善団体に寄付したりと、生前に使い方を決めて遺言をしているケースもあるでしょう。
 
可能であれば、遺産についての考え方を親に確認しておくといいかもしれません。
 

出典

株式会社鎌倉新書 【第2回】相続手続きに関する実態調査(2024年)-相続手続きに関わる方の7割が相続登記の義務化について認知-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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