遺品整理を依頼したら「見積もり15万円」から「最終25万円」に!どうして10万円も増えるのでしょうか?
なぜ見積もりと実際の費用に差が出るのか、どうすれば追加費用を防げるのか、本記事では、その理由と対策をわかりやすく解説します。
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目次
見積もりよりも高額請求されるケースは意外と多い?
遺品整理を専門業者に依頼する際、事前に見積もりを取ってから作業が行われることが一般的です。しかし、実際の作業後に「見積もり以上の請求をされた」というケースは決して珍しくありません。
「みんなの遺品整理」を運営する株式会社 LIFULL seniorが実施した「遺品整理・生前整理の利用実態に関する調査」によると、作業業者に依頼した人のうち、36.2%が何らかのトラブルを経験したことがあるとされています。
また、見積額より追加で請求されたことがある割合は47.2%で、20万円以上の増額をされたケースもあるようです。では、なぜこのような金額の差が生まれてしまうのでしょうか?
どうして遺品整理は後から金額が増えるのか? 主な理由を解説
見積もりから最終請求までの金額差が生じる理由には、いくつかの典型的なパターンがあります。
まず一つ目は、「当初の想定より物量が多かった」ケースです。事前の見積もりでは部屋の一部しか確認できなかったり、押し入れや納戸の中が確認できていなかったりすると、当日に「想定外の荷物が多い」となり、作業量が増えて費用が追加されます。
二つ目は、「特殊な処分品の存在」です。冷蔵庫・テレビ・洗濯機などの家電はリサイクル料金がかかるほか、医療機器や消火器など処分に手間がかかる品物があれば、別途料金が発生します。
三つ目は、「当日の作業条件の変化」です。たとえば、エレベーターの故障で階段作業になった、駐車スペースが使えず遠くに車を停める必要があった、といった事情で作業時間や人員が増え、追加料金となることがあります。
追加費用を防ぐには? 依頼前に確認すべきポイント
見積もりと請求額の差をなくすためには、依頼する前の「確認」と「比較」が重要です。
まず、見積もりを取る際にはできる限り現地での下見をしてもらいましょう。写真や電話だけでは見落としが出やすく、当日になって追加作業が必要になる原因になります。見積書には、「含まれる作業内容」と「追加費用が発生する条件」を明記してもらうのが理想です。
また、見積もりの時点で、処分品の種類や数をできる限り伝えることも大切です。事前に「家電はあるか」「大型家具の解体が必要か」などを伝えておけば、追加費用を防ぎやすくなります。
さらに、複数の業者から相見積もりを取ることで、適正な相場感をつかめます。対応の丁寧さや説明のわかりやすさ、保証の有無なども業者選びの判断材料になります。
まとめ:トラブルを避けるためにできることを事前に把握しよう
遺品整理の費用が当初の見積もりよりも高くなるのは、「物量の誤差」「特殊品の存在」「当日の状況変化」といった、さまざまな要因が重なることで起きやすくなります。
こうしたトラブルを避けるには、事前の現地見積もりや、作業内容・追加条件の確認が不可欠です。複数の業者に相談することで、費用の透明性も高まり、不安なく依頼できるようになります。大切な故人の遺品を整理する作業だからこそ、納得できるかたちで進められるよう、冷静に準備をしておくことが大切です。
出典
株式会社LIFULL senior みんなの遺品整理 遺品整理業者に依頼した人のうち、何らかのトラブル経験者は約4割! 約半数は見積もり後に追加請求アリ、中には20万円以上増えたケースも
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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