相続税の申告を忘れて「延滞税」がついたという話を友人から聞きました。過ぎてしまった場合、どのような「ペナルティ」がありますか?

配信日: 2025.07.11
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相続税の申告を忘れて「延滞税」がついたという話を友人から聞きました。過ぎてしまった場合、どのような「ペナルティ」がありますか?
相続が発生し、相続税の課税対象となる場合は、決められた期限までに申告しなければなりません。
 
「忘れた」などの理由で期限を過ぎても申告しなかった場合は、延滞税などが発生して余分なお金がかかってしまう可能性があるので注意が必要です。
 
本記事では、相続税の申告期限や申告が遅れた場合に発生する延滞税や加算税、それ以外のデメリットについてもご紹介します。
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相続税の申告はいつまでにすればよい?

相続税の申告は、相続した財産の額が基礎控除額を超えた場合に必要となります。
 
申告には期限が定められており、被相続人が死亡した日の翌日から10ヶ月以内におこなう必要があります。ただし、被相続人が死亡したことをすぐに知ることができなかった場合は「死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内」に申告しなければなりません。もし、期限となる日が土日祝日にあたる場合は、その翌日が期限となります。
 
申告は被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署です。e-Taxまたは郵送で提出するか、税務署の時間外収受箱へ投函してください。
 
納税については、金融機関や税務署の窓口で直接納付するほか、インターネットなどを利用して納付する「電子納税」や「クレジットカード納付」も選択可能です。
 

相続税の申告が遅れた場合に発生する延滞税と加算税はいくら?

相続税の申告が遅れた場合は、本来支払うべき税金のほかに延滞税がかかる場合があります。
 
延滞税は納付期限が過ぎてから実際に納付するまでの日数に応じて自動的に課されるもので、令和4年1月1日から令和7年12月31日までの税率は年2.4%と定められています。ただし、この税率は納付期限の翌日から2ヶ月を経過する日までのもので、それ以上経過した場合の税率は年8.7%です。
 
また、延滞税とは別に、申告義務が適正に履行されなかった場合に課せられる無申告加算税というものもあるので確認しておきましょう。無申告加算税の原則税率は、税額区分に応じて15~30%となっています。ただし、税務調査の事前通知前に期限後申告をした場合は5%に軽減されます。
 

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相続税の申告が遅れた場合のそのほかのデメリット

相続税の申告が遅れた場合、延滞税や無申告加算税が課せられるほかにも「期限までに申告すること」という申告要件が設けられている特例や税額控除が適用されなくなってしまうことがあるようです。該当する特例や税額控除には、以下のようなものがあります。

・小規模宅地等の特例:相続した土地の相続税評価額を最大80%減額できる
 
・相続税の配偶者控除:配偶者に課税される相続税が控除される
 
・農地の納税猶予の特例:相続で取得した農地にかかる相続税が猶予される

これらの特例や控除が適用されなくなると、本来受けられるはずだった節税効果を失う可能性があります。
 
相続が発生した時点で申告期限がいつになるかを確認し、忘れることがないよう対策をしておきましょう。
 

相続税の申告が遅れると延滞税や加算税が課せられるほか、相続税の配偶者控除の適用外になるなどのデメリットがある

基礎控除額を超える額を相続した際には、相続税の申告・納付が必要になります。申告期限は被相続人が死亡した日、状況によっては死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内となっており、期限を過ぎた場合は延滞税や加算税が課せられます。
 
延滞税と加算税の税率は納付するまでの日数や税額区分などに応じて変わってくるため、確認しておきましょう。
 
また、相続税の申告期限を過ぎてしまった場合、相続税の配偶者控除や小規模宅地等の特例などが適用外になるなどのデメリットもあるため、期限内に忘れず申告してください。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4205 相続税の申告と納税
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.9205 延滞税について
財務省 納税環境整備等 納税環境整備に関する基本的な資料 加算税制度の概要
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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