父から「死んだら財産になる」と“ロレックス”のコレクションを受け継ぐ予定。「将来は高値がつく」とのことですが、購入時より高くなることはある?「資産価値」を確認
今回は、「父親のロレックスが将来どれだけの価値になるのか?」「購入価格より高くなることはあるのか?」「相続時の注意点は?」といった視点から、ロレックスのお金に関する話を分かりやすく解説します。
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そもそもロレックスって、いくらぐらいするの?
ロレックスは、1905年に創業されたスイスの高級腕時計ブランド。機能性と耐久性に優れ、「一生モノの時計」として世界中にファンがいます。 新品の定価はモデルによって異なりますが、特に人気の「サブマリーナ」や「デイトナ」などは100万円~200万円を超えるのが一般的です。
近年は品薄が続き、中古市場で定価より高く売られるケースも珍しくありません。特に「正規店で買えない」と言われる人気モデルは、購入と同時に価値が上がることもあります。
買ったときより高く売れる可能性はある?
ロレックスが注目される理由の1つが資産性です。例えば、2010年代に70万円で買えたモデル「エクスプローラー」は、現在の中古相場で100万円超に上昇しています。限定モデルや人気のヴィンテージは、プレミア価格がつくこともあります。父親のコレクションが将来「元値の数倍」になる可能性もゼロではありません。
ただし、すべてのモデルが値上がりするとは限らず、保存状態や箱・保証書の有無なども査定に大きく影響します。投資目線で考えるなら、「人気モデルの未使用品を長期保管」などの工夫が求められます。
相続時や売却時に税金はかかる?
当然、時計も立派な「相続財産」として扱われます。相続税の課税対象になるかどうかは、相続人全体の財産額によりますが、ロレックスのように価値が高い時計は要注意です。
また、相続した腕時計が購入時よりも高値で売却できた場合、基本的に税金はかかりません。腕時計は、生活に必要な「生活動産」として扱われるため、譲渡で得た利益には基本的に課税されません。
ただし、1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は課税される可能性があるため、ゴールドやダイヤなどの貴金属がふんだんに使われているモデルの場合は注意が必要です。
受け継ぐ人にとっても価値ある資産になるかも
ロレックスをコレクションする父親の姿は、単なる趣味以上に「次世代への資産継承」という一面もあるでしょう。株や不動産のように価格変動リスクはありますが、時計は現物資産であり、持ち運べて、身につけられる資産としても魅力があります。
「資産になるかどうか」は将来の市場次第ですが、確かなことは、ロレックスを大切にすることで、その価値は物理的にも心情的にも高まるということ。いずれ譲られるなら、その時計が持つストーリーにもぜひ目を向けてみてはいかがでしょうか。
出典
国税庁 No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー