父の遺産整理をしていたら大量の「骨董品」が出てきた…!専門業者に鑑定を丸投げすると損をする?
そこで本記事では、遺品整理で見つけた骨董品などを鑑定依頼する際に注意したいことを解説します。トラブルを回避する方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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目次
骨董品鑑定を依頼する際は、損をしないように複数の業者に見積もりを依頼する
骨董品の買取業者は多数ありますが、提示される価格には大きな差が出ることもあるようです。適正価格よりも安く買い取られるケースを避けるためにも、複数の業者に見積もりを取ることが基本です。見積もりは無料のところがほとんどなので、気軽に相談してみましょう。
複数の業者から見積もりを取れば、相場も見えてきます。その中から一番納得できる価格を提示してくれる業者を選べば、遺族としても安心して売却できます。
また、先に遺品整理業者に依頼すると、骨董品の価値を見抜けずに不用品として処分されてしまう可能性があります。高額で売れたかもしれない品を捨ててしまったり、高額な整理費用を支払うことになってしまったりするかもしれません。
遺品整理と骨董品買取を一括で行う業者もありますので、その場合は「先に遺品整理をしてから」ではなく、骨董品買取を優先して相談してみましょう。
骨董品買い取りを依頼する際の注意点
骨董品の買い取り依頼をする際に注意するポイントをご紹介します。
骨董品の売却前に、遺族間で遺産の分け方を話し合っておく
遺品整理中に骨董品が見つかったら、多くの場合は最終的に査定に出して売却することになるでしょう。しかし、すぐに査定に出すのではなく、まず遺族同士で遺産分割協議を行っておくことが重要といわれています。
骨董品に高い価値がついたとき、事前の協議がなければ「誰がいくら受け取るか」でもめることになるかもしれません。あらかじめ分け方について話し合い、全員が納得していれば、売却後もスムーズに分配できるでしょう。
思いがけず高額で売れた場合ほどトラブルが起きやすいため、骨董品の査定や売却前にしっかり話し合いをしておくことが大切です。
マイナスの遺産がないか事前に調べておく
骨董品を売る前に遺産分割協議を行うことは重要ですが、それとあわせて確認しておきたい点が「負の遺産」の有無です。故人に借金がある場合、相続人はそれも引き継ぐことになります。
特に注意が必要なのは、骨董品などの財産を売却してしまうと「相続した」と見なされ、借金を含めた負の遺産も放棄できなくなってしまいます。借金のほかにも、固定資産税や所得税、住民税、未払いの医療費なども負の遺産に含まれます。
トラブルを避けるためにも、遺産分割協議と並行して、負の遺産がないかをしっかり調べ、必要があれば遺族間で支払方法についても話し合っておきましょう。
鑑定依頼に必要な費用や買取金額の一例
鑑定費用や出張費用が無料の業者は多く、気軽に依頼しやすいことが特徴です。また、宅配買取を利用する場合でも、送料は無料としている業者が一般的です。
なお、骨董品鑑定の費用は鑑定対象などによっても幅があるとされていますが、一般的な相場は1点あたり数万円とされる傾向にあります。また、鑑定書の発行には、相場で1万~3万円ほどかかるようです。
鑑定料と合わせると、1点あたり合計で1万~7万円前後が目安となりますが、依頼する骨董品の種類や点数に応じて、信頼できる鑑定先を選びましょう。
買い取り金額の一例には、骨董品の場合は約10万円までの価格が多いですが、有名な作者の品物では60万円の値がついたものもあるようです。また、絵画などの場合も約2万~30万円と幅広い買い取り金額ですが、名の知れた画家の絵は高額買取の傾向が見られます。
骨董品鑑定を専門業者に丸投げすると損をするかもしれない。見積もりは複数に依頼し、身内ではトラブル回避の話し合いを
遺品整理で骨董品が見つかった場合、すぐに売却するのではなく、まずは遺産分割協議と負の遺産の確認を行うことが大切です。
そのうえで、複数の業者に無料査定を依頼し、適正価格を見極めましょう。骨董品の価値を知らずに処分してしまうと大きな損につながることもあるため、後悔しないためにも知識を持って慎重に対応することが重要です。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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