夫が亡くなり今の「お墓」をどうするか迷っています。維持管理費もかかるので、子どもたちには継がず「墓じまい」を考えていますが、いくらかかりますか?

配信日: 2025.08.23
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夫が亡くなり今の「お墓」をどうするか迷っています。維持管理費もかかるので、子どもたちには継がず「墓じまい」を考えていますが、いくらかかりますか?
配偶者が亡くなり、お墓のこれからについて悩む人が増えています。お墓を相続して守り続けるか、「墓じまい」をするか、それぞれに特徴と費用があります。
 
この記事では、お墓の相続に関する最新のルールと維持管理費の相場、墓じまいに必要な費用や手続きまで、分かりやすく解説します。
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お墓の承継は誰が決める?民法の基本と家族の決め方

お墓は「祭祀財産」として扱われ、通常の遺産分割とは別に承継されます。民法897条は、系譜・祭具・墳墓の所有権は、被相続人の指定があればその者が、指定がなければ慣習に従い「祖先の祭祀を主宰すべき者」が承継すると定めています。
 
家族で話し合って合意できれば、誰が引き継いでも問題ありません。万が一話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所が承継者を定める仕組みがあります。まずは親族で費用負担や将来の維持可能性を話し合い、承継者を明確にしておくとよいでしょう。
 

お墓を承継した場合にかかる維持管理費はどのくらい?

お墓を承継すると、毎年「維持管理費」がかかります。そのため、費用負担が長期にわたり続くことを心配する人も少なくありません。
 
維持管理費はお墓がある場所や形態によって差がありますが、例えば、都立霊園の年間管理料は、一般埋蔵施設が1平方メートルあたり年750円、芝生埋蔵施設が年930円です。例えば2平方メートルなら年1500円、4平方メートルなら年3000円です。
 
民間霊園や寺院墓地の場合はさらに高くなることがあり、2万円を超えることもあるようです。この費用には、霊園や墓地の共有スペースや通路の清掃・整備、水道の利用、ゴミの処理などのために使われます。加えて、寺院墓地では不定期で寺院修繕費などの寄付を求められる場合もあるでしょう。
 

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「墓じまい」手続きと費用の内訳

「墓じまい」とは、お墓の墓石を撤去・更地にし、取り出した遺骨を別の場所へ移す「改葬」の一連の手続きのことです。手続きは、現在の墓地から「埋葬証明書」、新しい納骨先から「受入証明書」をもらい、役所で「改葬許可」を申請するのが基本的な流れです。
 
墓じまいにかかる合計費用は、改葬手続きや墓石撤去、新しい納骨先、閉眼供養、離檀料などを合わせて、通常30万円~80万円が相場となっています。区画が広い場合や、特殊な条件が重なると100万円以上かかる場合もありますが、多くのケースでは50万円前後が目安です。
 
自治体によっては助成金制度があり、例えば市川市では、一般墓地を返還する際、使用料の一部返還や、墓地を更地に戻す原状回復費用の助成(例:4㎡で24万円上限)が受けられます。複数の業者から見積もりを取り、自治体の制度も確認しましょう。
 

維持費と墓じまい費用の目安を知り、家族で計画的に決めるとよいでしょう

お墓を受け継ぐ場合には年間の維持管理費、墓じまいを選ぶ場合には数十万円規模の費用がかかります。どちらも一長一短があり、正解は家族ごとに異なります。
 
負担できる費用や子ども世代の意向を踏まえ、早い段階から家族で話し合って方向性を決めておくことが大切です。自治体の助成制度や合葬墓の利用といった選択肢も含め、計画的に進めると安心でしょう。
 

出典

e-Gov法令検索|民法
市川市 市川市霊園 一般墓地返還促進事業
厚生労働省 墓地、埋葬等に関する法律の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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