墓じまいする前に確認しておきたいポイント
配信日: 2019.06.12 更新日: 2020.04.07
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
お墓の選択肢が増えている
「ハワイに墓地を購入しました」という女性がテレビに出ていました。続けて彼女は「私の話を聞いて、お友達も近所に購入しました」と語っていました。
ハワイでお墓を購入するのが、ちょっとしたブームになっているようで、調べてみると、市民権や永住権が無くてもお墓は買えるそうです。
お値段は、ハワイのお墓を取り扱っている業者 エターナルリゾーツの場合、お墓の価格・永久管理費・墓石代・彫刻費・骨壺代・埋葬費・手続代・税金の合計で、4人まで$34,677や1人用$6,507など、お墓の形や場所により様々です。
ハワイの業者に永久管理してもらえることや、お墓参りの代行をしてもらえる、なかには現地に行かなくても、お骨を送るだけで納骨してもらえる場合もあるそうです。この便利さが、人気の理由のようです。
海外のお墓を購入する人は少数派ですが、どのようなお墓を選ぶか?の選択肢は増えています。女性に人気のある樹木葬、お参りしやすい都心近くにある寺院内のハイテク電動式のお墓、等々。普通のお墓だけでなく、永代供養墓に移される場合も多くなりました。
お墓の購入前にしておくこと
お墓の選択肢が増えましたが、お墓は一代限りのものではありません。購入前にしておく大事なことが2つあります。
1つ目は、家族の気持ちを確認することです。自分が亡くなった後、お墓の管理などを委ねることになりますから、十分に話し合って決める必要があります。
冒頭にある「子どもには、いろいろ迷惑を掛けたくないの」は親の意見です。中には、負担に思わず「お墓を守っていきたい」と考えている子どももいるかもしれません。
2つ目は、“墓じまい”です。先祖代々のお墓の引っ越しには、まず“墓じまい”が必要です。
これは、お墓に入っている遺骨を取り出し、古い墓石を解体して更地に戻すことです。役所への手続きも必要ですが、お世話になった菩提寺から離れることになりますから、離檀することを菩提寺に伝えなければなりません。
“菩提寺が田舎にあり、なかなかお墓参りが出来なくなってきた”という場合、お寺との関係が希薄になっていて“墓じまい”を住職に言いにくい、と悩む人が多いそうです。「これまでの感謝の気持ちを伝えることから始めることが肝心」と某住職から聞きました。
古いお墓の解体費用は、お墓のある場所によって大きく違ってくるようです。解体業務がしにくい場所や、墓石を運び出しにくい場所は費用が掛かってしまいます。思いのほか費用がかさむことも考えられます。
引っ越し先のお墓も大事ですが、“墓じまい”の費用も事前に調べておくことが必要だと思います。
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
【PR】「相続の手続き何にからやれば...」それならプロにおまかせ!年間7万件突破まずは無料診断