【実録】親族に子ども2人産めば「家+学費」を全額出すと言われ結婚。結局「口約束」で家から追い出されました…手取り50万円で家族4人、過ごしていけますか?

配信日: 2025.12.25
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【実録】親族に子ども2人産めば「家+学費」を全額出すと言われ結婚。結局「口約束」で家から追い出されました…手取り50万円で家族4人、過ごしていけますか?
親族からの具体的な支援約束を信じて出産を決めた夫妻。しかし、その口約束が反故にされ、さらに実家から追い出される事態に陥りました。今回はこの実例から、口約束のリスクと現実的な対策を解説します。
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親族から「家+学費は全額出す」と言われ出産したものの、約束が守られなかった夫妻のケース

夫婦と親族間の口約束を巡るトラブルについて、相談が寄せられました。相談者である妻によると、夫に浪費癖があったため、当初は子どもを持たないつもりだったといいます。しかし、妻側の親族から、子どもを2人産むことを強く求められました。
 
妻側の親族は「自分たちの住む地域に家を建てるのであれば、住宅の購入費と子ども2人分の学費を負担する」と提案しました。相談者はその条件を前提に子どもを持つ決心をし、ライフプランを立てたといいます。
 
実際に相談者夫婦はその地域に住宅を取得し、約束通り2人の子どもを出産しました。しかし、資金の支払いについて親族に確認しても「また今度」と先延ばしにされ、次第に約束そのものがなかったかのような対応になっていったとのことです。
 
最終的には、別の親族から「嫁に出て行った者に渡すお金は一銭もない」と突き放され、実家からも追い出される形になったといいます。現在の世帯収入は、夫の手取りが約30万円、妻と合わせて月50万円ほどで、4人家族の生活は非常に厳しいと打ち明けています。
 

口約束の贈与は法的に有効でも「証拠がなければほぼ立証困難」

今回のケースでポイントになるのは、口約束の法的な位置づけです。日本の民法では、贈与契約は「当事者間の合意」があれば口頭でも成立し、契約書や公正証書がなければ無効というわけではありません。
 
そのため、「家を建てたら資金を出す」「学費は負担する」といった口頭の贈与の約束自体は、理屈の上では契約として成立し得ます。
 
一方で、口頭の約束は後から「そんな話はしていない」と否認されると、約束の存在を証明することが極めて難しいのが現実です。口頭での約束は法的には有効でも、証拠が乏しいと裁判などで認められにくく、契約書や公正証書を作成しておかないと、事実上履行を求めるのは困難です。
 
今回のように、文書も録音もない状態で、親族側が約束を否定している場合、裁判で「家+学費」を請求できる可能性はかなり低いと考えられます。
 

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親族から援助が得られない場合でも大丈夫? 4人家族で暮らす家計の目安

では、親族からの援助が得られない前提で、「手取り月50万円・4人家族」で暮らしていけるかどうかを考えてみましょう。総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 2024年」によれば、4人家族の平均的な生活費(消費支出)は月約34万円とされており、この中には住居費も含まれています。
 
手取り50万円であれば、平均的な生活を送った場合、月に16万円ほどを貯金できる計算です。それにもかかわらず相談者に金銭的な余裕がないのは、やはり夫の「浪費癖」が原因と考えられます。
 
コンビニでの軽食やECサイトでの買い物など、数百円、数千円の支出でも、積み重なると月単位で想像以上の金額になることがあります。
 
まずは家計診断ツールや家計簿アプリなどを使い、現状を客観的に把握することから始めるとよいでしょう。
 

今後に備えるためにできることは? 約束は書面化し、公的制度と家計管理でリスク分散を

今回の事例で得られる教訓は、「多額の援助・贈与の約束は、親族間であっても必ず書面化する」ことでしょう。贈与契約自体は口頭でも成立する一方、履行済みの場合を除いて、当事者のどちらか一方から簡単に解除もできてしまいます。
 
贈与契約書や公正証書を作成しておけば、約束の内容や時期、金額などを明確にでき、後のトラブルを防ぎやすくなります。また、学費や住宅資金など将来にわたる支援については、「誰が・いつ・どこまで負担するのか」を具体的に定めておくことが重要です。
 
親族間の支援はあくまでプラスアルファと捉え、公的制度と家計管理を組み合わせていけば、手取り50万円・4人家族であっても、暮らしていくことは可能だといえるでしょう。
 

出典

e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年 表番号3-1<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 世帯人員別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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