妹夫婦から、私が将来相続する実家の土地内に家を建てたいと相談されました。将来の相続でトラブルは生じないでしょうか。
結論からいえば、土地の名義や建物の所有者、費用負担、将来の取り扱いを曖昧にしたまま進めるとトラブルになりやすいです。今回は、相続前に親の土地へ家を建てる場合の注意点と、揉めないための具体策をわかりやすく解説します。
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目次
将来相続する予定でも「今の土地の所有者」は親である点に注意
将来あなたが相続する予定でも、現時点で実家の土地の所有者が親であるなら、土地を使う権限は親にあります。その土地に妹夫婦が家を建てる場合、法律上は「親の土地に第三者(妹夫婦)が建物を建てる」状態になり、相続時に権利関係が複雑化しやすいです。
例えば、土地を相続するあなたと建物を所有する妹夫婦で利害が分かれ、住み続けたい・立ち退いてほしいなどの意見が対立する可能性もあります。さらに、親の認知症などで意思確認が難しくなると、契約や手続きが進められず、結果的に“建てたのに揉める”状況を招きやすくなります。
親の土地に妹夫婦が家を建てると起きやすい相続トラブル
株式会社アシロが行ったアンケート調査によると、相続トラブルの中で最も多いのが遺産分割で、そのトラブルの相手は自分の兄弟と回答した人は約51%という結果がでています。
今回のケースで考えられるトラブルは、相続発生後に「土地はあなた、建物は妹夫婦」という分離状態になり、売却も活用も簡単にできなくなるケースです。
あなたが土地を売りたいと思っても、妹夫婦の建物が建っている以上、買い手がつきにくく、価格も下がりやすいでしょう。反対に妹夫婦側も、土地を所有していないため住宅ローンの審査や担保設定で不利になったり、住み続ける権利が不安定になったりします。
また、妹夫婦が建築費を負担すると「これは特別受益ではないか」「相続分の調整が必要では」といった争いが起こることもあり、感情面の対立に発展しやすい点も要注意です。
「使用貸借」や「賃貸借」など土地の利用形態を決めて書面化する
揉めないためには、妹夫婦が土地を使う根拠を明確にし、必ず書面で残すことが重要です。親が無償で貸す「使用貸借」は手軽ですが、相続後に貸主が変わることで条件が揺らぎやすく、あなたが土地を相続した後に整理が難しくなる場合があります。
一方で、地代を払う「賃貸借」や、建物所有を目的とする「地上権・借地権(賃借権)」の設定を検討すれば、妹夫婦の居住権が安定する反面、土地の処分が制限されるデメリットもあります。
どの形が最適かは家族の希望次第なので、相続後の出口(売却・同居・買取など)も含めて取り決め、契約書に落とし込むことが現実的な対策になります。
相続時の公平性を保つには「お金の精算ルール」が不可欠
相続トラブルを防ぐには、「誰が何にいくら負担したか」「将来どう精算するか」を先に決めておく必要があります。
例えば、妹夫婦が家を建てるなら、土地代相当をあなたに支払うのか、地代として毎月払うのか、あるいは将来土地を買い取る前提にするのかで公平性が変わります。ここが曖昧だと、相続時に「妹だけ得をしている」「兄(姉)だけ損をしている」と不満が出やすくなります。
また、固定資産税の負担、外構や水道引き込みなどの費用、将来取り壊す場合の費用負担まで、細かい点が揉めやすいポイントです。感情論にならないよう、金銭面はできるだけ数字とルールで整理しておくことが大切です。
相続トラブルを避けるには“建てる前”のルール作りが鍵
妹夫婦が将来あなたが相続する予定の土地に家を建てる場合、相続時に土地と建物の権利が分かれて揉めやすくなります。
だからこそ、土地の利用形態(無償か賃貸か、借地権を設定するか)と、費用負担や将来の精算方法を事前に取り決めて書面化することが重要です。親を含めた三者で方針を固め、必要に応じて専門家へ相談すれば、家族関係を壊さずに前向きな選択がしやすくなります。
出典
株式会社アシロ【経験者344人に聞いた!】相続トラブル第1位は「遺産分割に関するトラブル」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
