両親の名義預金が400万円ありました。相続のときに“隠し財産”扱いされますか? 名義預金の正しい対処法を解説

配信日: 2026.01.21
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両親の名義預金が400万円ありました。相続のときに“隠し財産”扱いされますか? 名義預金の正しい対処法を解説
相続の手続きを進める中で、「親名義の預金口座に、実は親以外の人のお金が入っていた」ことが発覚するケースが時折起こっているようです。
 
そんなとき、「これって“隠し財産”になるの?」「税務署にバレたら問題になる?」と不安になる方も多いでしょう。
 
この記事では、名義預金とは何か、相続でどう扱われるのかについて、400万円の名義預金が見つかったと仮定し、対処法を解説します。
柘植輝

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

名義預金とは

一般的に名義預金とは、預金口座の名義人と管理している人が異なるような預金をいいます。例えば、名義こそ子の名前の口座ですが、実際にその口座を管理しているのは親というようなものが名義預金です。
 
名義預金はしばしば贈与の場面で問題となることがありますが、相続においても問題となることが珍しくありません。例えば、親が将来子どもへ渡すつもりで子名義の口座を作り、そこに毎年贈与税がかからない110万円までの範囲でお金を入れ続けていたとき、親が亡くなり相続が発生したケースを考えてみましょう。
  
そのとき、親は贈与を意図して子名義の口座にお金を入れていたので、すでに贈与が成立していると考えることもできます。一方で、その口座を親が管理していたとあれば、それは果たして本当に子どものお金といえるのだろうかという疑問が残ります。
 

400万円の名義預金が見つかるとどうなる

名義預金が相続において見つかった場合、可能性としては相続財産にそれが組み込まれてしまう可能性が高いでしょう。特に、子が口座の存在やそこに入っているお金など詳細について具体的に知っていなかったような場合はなおのことです。
 
こういった場合は、口座の名義こそ子だが、実質にはまだそれは贈与が成立しておらず、親のお金ではないかと名義預金扱いされ、相続財産に組み込まれる可能性があります。
 
仮に、このときの名義預金の額が400万円であると仮定し、それがいわゆる親の隠し財産として扱われ、相続財産に組み込まれたとしましょう。しかし、実際には特段大きなデメリットなく、そのお金を自身のものとすることが可能な場合が多いです。
 
なぜなら相続税は、相続財産が3000万円+600万円×法定相続人の数(いわゆる相続税の基礎控除)で計算した金額以下であれば発生しないからです。
 
また、仮に相続税が発生したとしても、自身の法定相続分(法律で決められた相続分)に応ずる取得金額が1000万円以下であれば、相続税率は10%です。
 
そのため、名義預金が見つかったとしても、その額が400万円であれば、相続財産としては比較的少額ですので、さほど税金について気にする必要はないといえます。
 

対処法は?

名義預金と判断されないためにできる対処法はいくつかあります。最も有効だと考えられるのは、口座の管理を名義人である子本人がすることです。そうすれば、その口座は名義預金ではなく、名実ともに本人の口座となるからです。
 
加えて、贈与契約書を作り、贈与の履歴を確実に残していくことで、相続財産ではなく名義人である子のお金であると強く証拠づけることができます。また、口座への入金が年間で110万円を超えてしまった年があれば、その年の分はしっかりと贈与税の申告と納税をすることも大切です。
 
仮に、すでに過ぎた年のものであっても、事後申告として手続きするようにしてください。そうすることによって、贈与がすでになされているものであると、より強く証拠づけることができます。
 
いずれにせよ、隠し財産として相続財産に組み入れられないようにするためには、速やかに子本人が口座を管理しなければなりません。
 
なお、仮に贈与が認められたとしても、暦年贈与として相続開始前過去7年分の贈与は、隠し財産でなくとも相続財産に組み入れられてしまうので、できるだけ早い対処が必要になります。
 

まとめ

両親の名義預金400万円は、後々隠し財産として相続財産扱いとされ、問題となる恐れがあります。
 
名義預金にまつわる問題は「知らなかった」で済まされるものではありません。存在を知った時点で将来の相続まで考え、しかるべき対処をすべきです。早めに対処することで、相続にまつわる税金や家族間のトラブルを防ぐことができるでしょう。
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

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