年末年始に父から「100万円」ずつもらいました。「年越しで税金がリセットされる」とのことですが、“12月31日”と“1月1日”でも意味はあるのでしょうか? 贈与税の仕組みを確認

配信日: 2026.01.29
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年末年始に父から「100万円」ずつもらいました。「年越しで税金がリセットされる」とのことですが、“12月31日”と“1月1日”でも意味はあるのでしょうか? 贈与税の仕組みを確認
年末年始に実家へ帰省した際、祖父から「これは税金対策だから」と言われ、大みそかに100万円、そして正月にもう100万円を受け取りました。
 
合計すると200万円ですが、この話を聞くと「たった1日ずらしただけで何か変わるの?」「200万円を同じ日にもらえばいいんじゃない?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
 
しかし、この「1日ずらし」には、贈与税の仕組み上、きちんとした意味があります。本記事では、贈与税の基本と具体的な計算を通じて、その理由を解説します。
三浦大幸

2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

贈与税とは?

贈与税とは、個人から財産をもらったときにかかる税金です。現金だけでなく、預貯金、株式、不動産なども対象になります。
 
「家族間でも税金がかかるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、親や祖父母から子や孫への贈与であっても、原則として贈与税の対象になります。
 
ただし、全てに税金がかかるわけではなく、一定額までは非課税とする仕組みが用意されています。
 

贈与税の基本は1年ごとの合計額で決まる

贈与税を理解するうえで重要なのが、暦年課税という考え方です。
 
贈与税は、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与額の合計をもとに計算されます。そして、年間110万円の非課税枠(基礎控除)が設けられています。
 
つまり、その年に受け取った贈与額の合計が110万円以内であれば、原則として贈与税はかかりません。
 

「大みそか」と「正月」で1日ずらすと何が変わる?

本記事のケースでは、12月31日に100万円、翌年の1月1日に100万円受け取っています。これらは暦年でみると別々の年のため、贈与がこの100万円のみの場合、どちらも非課税枠の110万円以内に収まります。つまり、贈与税はかかりません。
 

もし同じ年に「200万円」をもらっていたら?

それでは、もし祖父が同じ年のうちに200万円をまとめて渡していた場合はどうなるでしょうか。
 
この場合、200万円-110万円=90万円が課税対象になります。
 
この金額に対する税率は、一般贈与・特例贈与いずれの場合でも10%ですので、贈与税としては9万円かかります。
 
つまり、祖父が1日ずらして100万円ずつ渡してくれたのは、この9万円の贈与税負担を避けるためだったのです。
 

贈与税には基礎控除以外の非課税制度もある

贈与税には、年間110万円の基礎控除とは別に、一定の目的に限って非課税となる特例制度があります。
 
代表的なのが、住宅取得等資金の贈与の非課税制度や、結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度です。これらを利用すれば、条件を満たすことで数百万円から、場合によっては1000万円程度でも贈与税がかからないことがあります。
 
ただし、これらの特例は使い道が厳密に限定されていたり、時期が限られていたり、金融機関を通じた手続きが必要だったりします。適用される条件を事前に確認したうえで活用しましょう。
 

まとめ

大みそかと正月で1日ずらして100万円ずつ受け取った行為には、贈与税の「暦年課税」と「年間110万円の非課税枠」という明確な理由があります。
 
同じ200万円でも、1年にまとめて受け取れば9万円の贈与税がかかる可能性がります。贈与は「いくら渡すか」だけでなく、「いつ渡すか」「どの制度を使うか」によって、税負担が大きく変わります。
 
身近な出来事をきっかけに、贈与税の仕組みを正しく理解しておくことが、将来の資産形成や家族間のトラブル防止につながるでしょう。
 

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
 
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

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