母に「今月3万円だけ振り込んで」と言われました。生活費の仕送りって、毎月続くと“贈与”にならないですか?
本記事では、親への生活費の仕送りが贈与税の対象になるのかについて、制度の基本ルールを整理しながら確認します。
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仕送りと贈与税とは? 基本のルール
まず贈与税とは、「個人から無償で財産をもらった場合にかかる税金」のことです。一般には年間110万円を超える贈与を受けた場合に超えた分が課税対象になりますが、日本の税法上は、扶養義務者から受ける生活費や教育費の贈与について特別な取り扱いをしています。
国税庁によると、「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産」は、通常必要と認められる範囲であれば贈与税はかかりません。
つまり、仕送りが生活費や教育費として必要と認められる範囲であり、生活費のために都度使われるものであれば、税務上は贈与税の対象外になります。
生活費の仕送りが非課税になる条件
では具体的に、どういう仕送りが非課税になるのでしょうか。ここでは、国税庁の公式サイトを基にポイントを整理します。
(1)扶養義務者からの送金であること
送り手と受け手が「扶養義務者とその扶養対象者」という関係であることが重要です。夫婦、親子、祖父母と孫などで、扶養義務のある関係が該当します。
(2)仕送りが生活費に使われていること
送金したお金が家賃・食費・光熱費など、日常生活を維持するために必要な費用として実際に使われていることが必要です。貯金や投資に回していたり、不動産などの購入資金に使われていたりするケースは対象外です。
(3)送金は必要な都度行われること
税務上は、「必要なタイミングで、必要な金額を直接生活費に充てている」という実態がポイントになります。年間まとめて高額を一括で渡すより、その都度の支払いの方が生活費として認められやすいでしょう。
どのような送金だと贈与税の対象になるのか?
では「生活費の仕送りなのに贈与税がかかってしまう」ケースはどのような場合でしょうか。仕送りを例に整理すると以下のような場合が該当します。
(1)扶養関係がない相手に送金した場合
例えば、友人や恋人など、扶養義務関係にない人に生活費として送金すると、贈与税の対象となる可能性があります。
(2)送金が生活費の範囲を超えると税務署に判断された場合
仕送り額がその家庭の生活水準から見て明らかに多額であるときなどは、通常の贈与と判断される場合があります。具体的な金額の上限は明記されていませんが、「社会通念上必要と認められる範囲」を超えているかどうかが判断基準になります。
(3)送金後に貯金や投資に回すなどした場合
生活費として渡したお金が、実際には生活費以外に使われていると、非課税の対象外になります。例えば、家賃の支払いに使われず、貯金口座にそのまま残っているような場合です。
まとめ
仕送りを贈与税の問題なく続けるためには、次のポイントを押さえておきましょう。
・扶養義務者としての関係を確認する
・送金した金額が生活に必要な範囲であるか考える
・生活費として使われている実態を説明できるようにする
仕送りは、形式上はお金を渡すことですが、生活費・教育費として必要性が認められる場合は税務上非課税扱いになります。ケース・バイ・ケースの判断もあり得るため、不安が強い場合は税理士などの専門家に相談しましょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
