実家の片付けで「180万円」が入った親名義の通帳を発見! トラブルにつながるかもしれない“NG行為”とは?

配信日: 2026.02.15
この記事は約 4 分で読めます。
実家の片付けで「180万円」が入った親名義の通帳を発見! トラブルにつながるかもしれない“NG行為”とは?
親が亡くなったあと、実家の片付けをしているときなどに、新たに通帳が見つかる場合があります。
 
親の葬儀でちょうどお金が必要だった、などの理由でお金を移動したいと考える人もいるでしょう。しかし、トラブルにつながる場合もあるので、見つかった通帳は扱いに注意が必要です。
 
今回は、見つかった通帳に入っている預貯金をどう扱うべきか、トラブルを防ぐためにできることなどについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

相続財産になる条件

国税庁によると、相続財産となるのは「現金、預貯金、有価証券、宝石、土地、家屋などのほか貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのもの」です。
 
もし親名義の通帳を見つけたときは、記載の預貯金をほかの相続財産と合わせて確認し、相続税の申告対象に漏れなく含めましょう。
 
国税庁によると、ほかに相続財産となるものとして、死亡退職金や生命保険金なども挙げられます。これらの相続財産を加算せずに相続税を申告した場合、過少申告として、過少申告加算税が課税される可能性があるため、注意しましょう。
 
なお、相続税の申告は、被相続人が亡くなったと知った日(基本的には被相続人の死亡日)の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。被相続人とは亡くなった本人です。
 

相続する遺産額の確定前に口座のお金を移動するとトラブルになる可能性がある

親が亡くなった後に見つかった預貯金は、ほかの遺産と同じく相続財産です。そのため、遺産分割協議が終わる前に、特定の相続人が自己判断で引き出したり、別口座へ移したりすることは原則として避けるべきです。
 
遺産分割協議が成立するまでは、遺産は相続人全員に関わる財産として扱われます。この段階で一人が資金を動かすと、たとえ葬儀費用などの事情があっても、ほかの相続人から「無断で使った」と受け取られ、対立の原因になりかねません。
 
また実務上も、金融機関が口座名義人の死亡を把握すると、当該口座は通常、取引停止となります。つまり「とりあえず引き出して後で説明する」という対応は、法的にも実務的にも適切とはいえません。
 
もし遺産分割前にどうしても資金が必要な場合は、相続人間で情報を共有したうえで、遺産分割前の払戻し制度(仮払い)などの正規手続きを利用することが重要です。正規の手続きを踏んでおけば、後の遺産分割協議でも説明がしやすく、不要な疑念や紛争を防ぎやすくなります。
 
相続手続きを円滑に進めるためにも、親名義口座の資金は、遺産分割協議の内容が確定するまで、独断で動かさないことを徹底しましょう。
 

トラブルを防ぐためにできること

遺産分割協議が終わる前の預貯金は、相続人の1人が自己判断で自由に引き出せるものではありません。
 
まずは通帳や取引履歴を相続人全員で共有し、口座の存在と残高を共通認識にしておくことが大切です。
 
葬儀費用や当面の生活費などで遺産分割前に資金が必要な場合は、相続人間で使途を確認したうえで、金融機関の正規手続きに従って対応しましょう。
 
具体的には、遺産分割前の払戻し制度(仮払い)を利用する方法があります。「とりあえず引き出して後で説明する」「自分の口座へ先に移しておく」といった対応は、疑念や紛争の原因になりやすいため避けるべきです。
 
また、正式な遺言書がある場合は、預金の帰属先がどのように記載されているかを確認します。
 
ただし、遺言の記載があっても、金融機関での払戻し・名義変更には所定書類の提出が必要です。さらに、内容によっては遺留分をめぐる問題が生じる可能性もあるため、遺言があることだけを理由に独断で資金を動かすのは適切ではありません。
 
相続口座が複数ある場合や、相続人間で見解が分かれそうな場合は、早い段階で税理士や弁護士などの専門家に相談すると、手続きと説明の両面でトラブルを防ぎやすくなります。
 

トラブルを防ぐためにも勝手に相続財産を移動しないようにする

実家の片付けで見つかった親名義の通帳も、相続財産の1つとして加算されます。ほかの相続財産と分けて管理し、相続税の計算時に加算していなかった場合、過少申告として追加で課税されることがあるので、相続税の計算時には必ず含めましょう。
 
また、勝手に親の口座から自分の口座へお金を移動することで、ほかの相続人からは「相続財産を自分のものにするためにこっそり移動した」などと思われる可能性もあります。
 
葬儀費用に充てる必要がある場合でも、事前連絡だけで資金を動かさず、相続人間で使途を共有したうえで、金融機関の正規手続きにより対応しましょう。
 
もし実際にトラブルになってしまった場合や、トラブルになりそうな場合は、専門家への相談も検討しましょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4105 相続税がかかる財産
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4205 相続税の申告と納税
財務省 納税環境整備に関する基本的な資料 加算税制度の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問