最終更新日:2019.01.07 公開日:2017.09.22
保険

保険商品。凄く儲かる?外貨建て変額保険って

外貨建て変額保険についてのお問い合わせも時々伺います。その理由は、「手っ取り早くお金をためる方法」「聞きなれない言葉でニッチ商品のような気がする」「保険商品だから安心」というものだと思われます。外貨建て変額保険について長所と留意点を整理したいと思います。
 
 

解禁時間を確保

「外貨(豪ドルAUD)建て変額個人年金保険」ってすごくいい商品のようなイメージですが、冷静になって中身を確認してみましょう。1万豪ドル(1豪ドル90円だとすれば払い込み保険料90万円)の一時払いでの取り扱いで考えてみますと、払い込まれた保険料を「変額部分」と「定額部分」の二つに分けて運用します。変額部分についてはプラスアルファを狙ってリスクをとった運用を行い、定額部分については、運用期間満了時に払い込み保険料と同額を「外貨建てで最低保証する」という仕組みです。
 
留意するべき1つ目のポイントは「最低保証≠元本保証」という点です。運用している間に、当初AUD=¥90からAUD=¥80へと円高に推移すれば、満了時での円建て受取額は90万円から80万円へと目減りします。2つ目は、定額部分の運用先です。保険会社は通常10年物豪州国債で運用しますが、その利回りは約2.8%(2017年9月15日現在)。一方、豪ドル建て変額個人年金保険(運用期間10年)の定額部分の一般的な顧客向け運用利回りは1.2%前後で提示されています。
 
 

収益は誰のもの?

提示利回りと実際の豪州国債利回差(約1.6%)を10年間の複利運用で行えば16%以上になります。もちろん、変額部分の運用が奏功してプラス収益が得られた場合に自動的にその収益を確定できるといったお楽しみ部分も魅力でしょうが、販売手数料などを考えて結局収益は最終的にしっかり投資家である自分たちに帰属するのかどうかは確認する必要があります。
 
ついつい、今の日本のゼロ金利を基準にしてしまうと、どんな商品も魅力的に映ります。加えて難しそうな単語がたくさん並んでしまうと、考えることをストップしてしまい冷静・客観的・自主的に検討することが面倒に思えてくることもあるでしょう。ですが自分のお金は自分で守り育てていかなければならない時代になって久しく、「とりあえず真面目にコツコツ働けば何とかなる」というのは通用しないことを認識しなければならなくなっています。
 
 

柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com



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