最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.01.25
保険

そもそも運転やめて!それでも認知症の人が事故を起こしたら自動車保険は出る?

認知症の高齢者が運転する車が事故を起こしたというニュースを聞くことが増えました。離れて暮らしている親がいつも車を運転しているけれど、歳をとって認知症になってしまったらどうしようと、心配する人も多いのではないでしょうか。

そこで、認知症の人が起こした事故でも自動車保険は出るのかを調べました。
蟹山淳子

執筆者:

Text:蟹山淳子(かにやま・じゅんこ)

CFP(R)認定者

宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表
1980年東京女子大学英米文学科卒業後、銀行勤務を経て専業主婦となり、二世帯住宅で夫の両親と同居、2人の子どもを育てる。1997年夫と死別、シングルマザーとなる。以後、自身の資産管理、義父の認知症介護、相続など、自分でプランを立てながら対応。2004年CFP取得。2011年慶應義塾大学経済学部(通信過程)卒業。2015年、日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員。2016年日本FP協会、広報センタースタッフ。子どもの受験は幼稚園から大学まですべて経験。3回の介護と3回の相続を経験。その他、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー等の資格も保有。

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蟹山淳子

執筆者:

Text:蟹山淳子(かにやま・じゅんこ)

CFP(R)認定者

宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表
1980年東京女子大学英米文学科卒業後、銀行勤務を経て専業主婦となり、二世帯住宅で夫の両親と同居、2人の子どもを育てる。1997年夫と死別、シングルマザーとなる。以後、自身の資産管理、義父の認知症介護、相続など、自分でプランを立てながら対応。2004年CFP取得。2011年慶應義塾大学経済学部(通信過程)卒業。2015年、日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員。2016年日本FP協会、広報センタースタッフ。子どもの受験は幼稚園から大学まですべて経験。3回の介護と3回の相続を経験。その他、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー等の資格も保有。

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被害者に対する補償

事故を起こした車のドライバーが認知症だったとしても、任意の自動車保険に入っていれば相手のケガや死亡、後遺障害を補償する対人賠償と、相手の車などモノを補償する対物賠償は保険が出ます。
 
万が一、任意保険に加入していなかったとしても、自賠責保険には加入しているはずです。自賠責保険は被害者を保護するための保険なので、認知症の人が運転していた場合でも、相手のケガや死亡、後遺障害については保険が出ます。
 
ただ、自賠責保険だけでは補償額が十分とはいえませんし、相手の車に対する補償もないので、任意の自動車保険には必ず加入しておきたいものです。
 

ドライバー自身、同乗者、自分の車に対する補償

では、認知症のドライバー自身のケガや車に対する補償はどうかというと、認知症の症状や保険会社によって対応が異なるようです。
 
まず、自分や同乗者のケガや死亡、後遺障害を補償する人身傷害保険ですが、保険会社によっては「保険金を支払わない場合」として「被保険者の脳疾患、疾病または心神喪失によって生じた損害」を約款に明記しています。その場合、事故を起こした運転者が認知症と認められたら保険は出ません。
 
もし約款にそのような記載がなかったとしても、「故意または重大な過失がある場合」は保険金を支払わないという内容の記載は、各保険会社の約款にあります。
 
認知症の診断を受けていて、誰が見ても運転したら危険性だとわかる状態なのに、運転して事故を起こしたのなら、「重大な過失」だと考えられるでしょう。つまり、運転していた本人や同乗者のケガの治療費が、保険から出ない可能性もあるのです。
 
自分の車の修理費用などを補償する車両保険も、人身傷害と基本的に同じです。人身傷害のように「保険金を支払わない場合」として「被保険者の脳疾患、疾病または心神喪失によって生じた損害」と約款に明記している保険会社は、調べた範囲では見当たりませんでしたが、「故意または重大な過失があった場合」は保険金を支払わないのは同じです。
 
やはり、車両保険が出るか出ないかも、認知症の症状や保険会社の対応によって異なるようです。ただ、車を修理してまた運転することを考えると、修理費用が本当に必要かは迷うところではないでしょうか。
 

個人賠償責任保険

認知症の人が巻き込まれる事故は運転中だけとは限りません。例えば徘徊をしていたときに事故にあい、高額な損害賠償を請求されることも考えられます。そのようなとき、自動車保険や火災保険などの特約で個人賠償責任保険(個人賠償責任特約)に入っていれば、補償を受けられる可能性があります。
 
ただし、事故を起こした本人が重度の認知症で責任能力がないと判断されれば、本人は賠償責任を負いません。その代わりに監督義務者とされる人がいれば、その人が賠償責任を負わなくてはなりません。その場合、監督義務者が同居の親族か別居の未婚の子なら、基本的に本人の個人賠償責任保険が出るのですが、それ以外の、例えば別居で既婚の子などの場合には一部の保険会社を除き、保険が出ません。
 
もし親の認知症が心配になってきたら、親の自動車保険や個人賠償責任保険、自分の個人賠償責任保険の契約内容がどうなっているかをチェックしてみましょう。さらに認知症の疑いが出たら、車の運転をしないよう説得し、運転せずに生活できるような対策を一緒に考えることが大切です。
 
Text:蟹山 淳子(かにやま・じゅんこ)
CFP認定者
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
蟹山FPオフィス代表

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