最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.08.28
保険

熱中症は医療保険では補填されません!じゃー、補填してくれる保険は有るの無いの?

梅雨明けが早かったこともあり、今年の夏は長くなりそうですね。そして、とにかく暑い!この暑さは、まだまだ続くのでしょうか?
 
そして、この猛暑下で話題なのが熱中症。老若問わず、搬送されている方が多いようですね。ということで、今日は「熱中症を補償する保険」のお話。
 

熱中症で入院をしたら…?

病気やケガを問わず、主に「入院」や「手術」の保障(補償)を目的とする「医療保険」。
 
熱中症で入院し、その入院の目的が治療なら、契約している医療保険から「入院給付金」を受け取ることができるでしょう。
 
では「入院を伴わない」外来(通院)のみの場合は、どうでしょうか?
 

そもそも熱中症の通院(外来)の補償を目的とする保険は無い?

さて、医療保険は先述の通り、「入院」や「手術」を保障(補償)の目的としています。では「通院(外来)のみ」の治療を、補償の目的としている保険はあるのでしょうか?
 
この場合は「傷害保険」が考えられます。傷害保険は「急激かつ偶然な外来の事故」によってケガをし、そのケガによる「死亡・後遺障害(=生命保険の高度障害とは異なる)、入院・手術、そして通院(外来)」を補償の目的としています。
 
熱中症は「急激かつ偶然な外来の事故によるケガ」に含まれるのでしょうか?
 
消防庁によると、熱中症とは『温度や湿度が高い中で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、体のだるさ、ひどいときには、けいれんや意識の異常など、様々な障害をおこす症状のこと』とされています。
 
「体内に熱が溜まる」ことは「急激かつ偶然な外来の事故によるケガ」では無さそうですね。ということで、熱中症で「通院(外来)のみ」の治療ですと、補償の対象になる保険は無しという結論になりそうです。
 

傷害保険の熱中症危険特約

傷害保険が補償の目的としている「急激かつ偶然な外来の事故によるケガ」ですが、外出中や運動中、農作業中などに生じる可能性が高いと思われます。熱中症も同じような状況下で生じる可能性が高いものですよね。
 
傷害保険が補償の対象としている「急激かつ偶然な外来の事故によるケガ」と傷害保険が補償の対象としていない「熱中症」、その両方が生じる場所や活動は同じ、ということが言えるのでないでしょうか?
 
じつは、同じ状況下で起こるということをひとつの理由として、傷害保険では「熱中症危険特約(=具体的な特約名は損害保険各社に確認なさってください)」を傷害保険に付けることで、補償対象とすることができるのです。
 
ちなみに、熱中症危険特約の特約保険料は(契約している傷害保険のプランや商品にもよりますが)、ご家族の皆さまを丸ごと補償の対象にする家族型でも、年間1000円を超えることは無いと思います。
 

傷害保険には年齢制限が…ご年配の方には?

ちなみに、傷害保険は被保険者(=補償の対象者)の年齢や性別に関わらず、基本的に保険料は一律なのが特徴です。(ただし、職種によって保険料が異なります)しかし、契約できるのは被保険者(=補償の対象者)が69歳までとなっています(ただし、家族型の家族には年齢制限はありません)。
 
ということで、「年配のご夫婦」は傷害保険を契約することができず、熱中症危険特約の対象にもならなくなってしまいますね。熱中症で搬送されるのは老若を問いませんが、やはりご高齢の方に、その可能性が高いのではないでしょうか?
 
ご安心ください。傷害保険には「シニアプラン」などが用意されている場合があります。
 
傷害保険のシニアプランなら「満65歳~満79歳」「満70歳以上、満89歳以下」など、保険会社によって設定された年齢制限の中で契約が可能です。年配のご夫婦の方などは、ぜひご確認してみてください。
 

熱中症危険特約を付けることができるのは傷害保険だけ?

さて、傷害保険には熱中症危険特約を付けることができる旨を申し上げましたが、他の保険では?
 
例えば、学生や、小・中・高等学校の児童・生徒を補償の対象(=被保険者)とし、主に学校などで斡旋、紹介される「学生総合保険」や「こども総合保険」などには熱中症危険特約がオプションになっていることがあります。あるいは、既にセットされている場合もあります。加入時のパンフレットや加入者証を確認してみると良いでしょう。
 
それから、イベントやレクリエーションなどの行事の参加者の補償を目的とする保険にも、熱中症危険特約を付けることができるようです。
 
上記のように熱中症危険特約を付けることができる保険はいくつかありますが、国内旅行傷害保険に付けることは難しいようです。
 

ご留意

本文は、あくまでも保険に関する知識や情報の普及と啓蒙を目的としています。ですので、本文をご覧になったことをきっかけに契約を検討される方は、個別具体的な商品の情報について、改めてご自身で情報収集することをおすすめします。
 
保険商品はますます多様化が進んでいます。「こんな保険はないのかな?」と思ったら、一度調べてみてはいかがでしょうか。熱中症危険特約のように、思いがけない保険が見つかるかもしれません。
 
Text:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役 専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師

大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。



▲PAGETOP