健康でいれば保険料が割引?たくさん歩くと還付金?最近の「健康増進型保険」とは
配信日: 2019.04.27 更新日: 2019.06.19
今回は、健康増進型保険について、これまでの保険とどう違うのか、どんな場合に活用できるのかをお伝えします。
執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー
大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務。子育て中の2006年にCFP資格を取得、FPとして独立。「ライフプランニング」をツールに教育費や保険、住宅ローンなど家計に関する悩みを解決することが得意です。
健康増進型保険とはどんな保険なの?
ここ数年の間に、大手保険会社から次々と健康増進型保険が販売されるようになりました。これまでも、生命保険の保険料にはタバコを吸わない方は非喫煙者割引があったり、健康状態が保険会社の定める基準値を満たしている方に健康体割引があったりしました。
しかし、最近話題の健康増進型保険はこれまでと違って以下のような特徴があります。
・保険に加入してからの健康状態が関係する
これまでは、加入時の健康状態や喫煙状況により保険料が決まると、その後はずっと同じ保険料でしたが、健康増進型保険では、加入した後の健康状態によって保険料割引などのメリットがあるというのが特徴です。
例えば、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の健康増進型収入保障保険「リンククロスじぶんと家族のお守り」には「健康☆チャレンジ!制度」があります。
一定期間内に健康状態や喫煙状況が改善されたら保険料が割安になったり、祝金をもらえたりでき、契約日にさかのぼって保険料の差額相当をもらえます。
・健康への取り組みが評価される
健康増進型保険には、健康への取り組みを評価する保険もあります。東京海上日動あんしん生命の「あるく保険」では、スマホアプリとウェアラブル端末を連動して歩数を管理し、1日平均8,000歩以上歩いたかどうかで還付金を受け取ることができます。
また、第一生命の「ジャスト」のように、健康診断書等を提出するだけで保険料が割引になるという商品もあります(さらに健康状態が適用条件をみたせば健康割引あり)。
・提携企業のサービスが受けられる商品もある
健康増進型保険では保険料の割引などが主なメリットですが、保険料以外のサービスが受けられる商品もあります。
例えば、住友生命の「バイタリティ」では、健康診断の受診結果や歩いた歩数などでポイントが付与され、翌年以降の保険料が上下に変動する仕組みです。
ポイントが保険料に反映されるだけでなく、スポーツクラブの割引やコーヒーショップのドリンクチケットなど提携企業のサービスが受けられるという楽しみもあります。
健康増進型保険を活用していこう
健康増進型保険は、保険料が安くなるのが直接的なメリットといえますが、他に目にみえないメリットとして、割引を受けるために健康への意識が高まり健康状態が改善されることが挙げられます。
このような保険商品が注目されるようになった背景には、IoT(モノのインターネット化)技術の進化、ウェアラブル端末やスマホアプリで情報を収集できることが可能となったことなどがあるでしょう。
保険に加入して安心で終わるのではなく、加入後も健康意識を高めて、病気にならないために保険を活用する時代になってきたようです。
執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
DCアドバイザー