更新日: 2019.06.25 その他保険

自転車保険に入るときにチェックしておきたい3つのポイント

自転車保険に入るときにチェックしておきたい3つのポイント
痛ましい交通事故のニュースを聞くたびに、自分が事故の加害者になることのないよう気を付けなければと感じますが、身近な乗り物である自転車でも死亡や大けがにつながる事故を引き起こす可能性もあります。事故を起こしてしまうと高額な損害賠償を請求されることから、近年、「自転車保険」の加入を義務付ける自治体も増えてきています。
今回は、自転車保険に加入する場合にチェックしておきたいポイントについてお伝えします。
福島佳奈美

執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)

【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務。子育て中の2006年にCFP資格を取得、FPとして独立。「ライフプランニング」をツールに教育費や保険、住宅ローンなど家計に関する悩みを解決することが得意です。

自転車保険加入義務化の自治体が増加中

自転車事故では、たとえ子どもが起こした事故でも高額な損害賠償額を請求されることがあります。2013年には自転車の小学生が歩行中の62歳女性に正面衝突。女性が意識不明となり裁判所から9521万円の賠償が命じられました。このような事例が相次いだため、自転車保険の加入を義務化する自治体が増えています。
 
2015年10月には兵庫県が「ひょうごのけんみん自転車保険」という独自の自転車保険制度を創設したのをはじめ、2016年7月には大阪府、同年10月には滋賀県に同様の制度ができました。さらに名古屋市、鹿児島県、京都府、埼玉県、仙台市でも自転車保険の加入が義務化されました。
 

自転車保険はどんなことを補償してくれるの?

自転車保険と聞くと、自転車に乗っている場合だけしか補償されないのではないかと思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、一般的には、怪我をした場合に保険金が支払われる「交通傷害保険」や「傷害保険」をベースに様々なオプションをつけたものを「自転車保険」と呼んでいる場合が多いのです。
 
「交通傷害保険」をベースにした自転車保険では、自動車事故やバイク事故などの自転車以外の交通事故も補償されます。また、駅構内での事故やエスカレーターなどによる事故も補償範囲です。「傷害保険」をベースにした自転車保険はより補償範囲が広く、歩行中に転んだり、スポーツをしていてボールが当たったりといった日常生活でのケガも補償されます。
 
自転車保険には、商品によって自転車事故の場合には保険金が2倍支払われるもの、事故に遭った場合の示談サービスがあるもの、自転車のトラブル時のロードサービスがあるものなど、自転車に乗る場合に役立つオプションが付いた商品もあります。
 
自転車保険として一番重要なのが、相手に怪我をさせてしまった場合の損害賠償責任に備えることですので、特約として「個人賠償責任特約」が付帯されているのが自転車保険の特徴です。
 

自転車保険に加入するときのポイント

(1)自分のケガにも保険で備えるかどうかを決める
自転車保険には、自分が加害者になった場合の損害賠償責任に備えるだけでなく、自分のケガに備えるという2つの役割があります。相手への賠償責任に備えることは必須ですが、自分のケガに備えるための保険が必要かどうかを決めましょう。
 
(2)すでに加入している保険に個人賠償責任保険があるかチェック
自転車事故での相手への損害賠償責任に備えるための「個人賠償責任保険(特約)」は自動車保険や火災保険の特約で付帯することができます。すでに加入している保険の内容をチェックして、すでに個人賠償責任保険にはいっているかどうか確認しましょう。個人賠償責任保険は家族全員が補償されますので、家庭内で1契約あれば大丈夫です。
 
クレジットカード付帯の保険やPTAなど学校で加入するケガの保険もチェックしてみましょう。
 
(3)自転車保険に入るなら補償範囲をどうするかを検討
個人賠償責任保険に入っていない場合や、自分のケガも補償したい場合には、新たに自転車保険に入ることを検討しましょう。その場合、補償の範囲をどうするかを決めましょう。自転車に起因する事故のみ補償する保険などのように、補償範囲が狭いと保険料も安くなります。
 
また、自分のケガだけでなく、家族のケガも補償するプランがあるなど自転車保険のプランもいろいろあります。
 
保険料と補償範囲をよく比較検討して決めると良いでしょう。
 
執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
DCアドバイザー

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