公開日: 2020.11.18 保険

自動車の盗難被害は特定の都道府県に集中している?その被害状況とは

執筆者 : 松浦建二

新型コロナウイルス感染症の影響で、収入が減って厳しい家計のやりくりをしている人も多いのではないでしょうか。
 
厳しい時に追い打ちをかけるように愛車が盗難に遭って損害を被ることは絶対に避けたいところです。無駄な支出をしないためにも、自動車の盗難被害状況を確認し、愛車と家計の防衛策を考えてみました。
 
松浦建二

執筆者:

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

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松浦建二

執筆者:

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

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自動車の盗難件数はひと昔前に比べて激減している

日本損害保険協会が毎年実施している「自動車盗難事故実態調査」の結果から、自動車の車両本体の盗難件数と、1件あたりの支払保険金額の推移をグラフにしてみました。
 
各回の調査は各年11月1日から30日(直近の第21回調査は2019年11月ではなく2020年2月に実施)までの1カ月間の数値となっているので、12倍すると年間件数をイメージできます。グラフでは左側の目盛りが車両本体盗難件数、右側の目盛りが1件あたりの損害保険会社が支払った保険金額となっています。


 
車両本体盗難の件数は、2003年11月の調査では1カ月で1436件ありましたが、徐々に減っていき、直近の2020年2月の調査では232件まで減っています。
 
わずか16年で件数が84%も減少していることは、自動車の性能強化や警察の取り締まり強化等、さまざまな取り組みが功を奏しているのではないでしょうか。マイカーをかなり安心して所有できる時代になってきていますが、年間に換算すれば、まだ3000台ほどは盗難被害に遭っているので、油断は禁物です。
 
車両本体の盗難件数は大幅に減っている一方で、1件あたりの支払保険金は急増しています。2012年には167万円でしたが、わずか7年ほど後には2.4倍の401万4000円まで増えています。
 
保険会社が払った保険金額と被害額は完全には一致しませんが、少し前より1件あたりの被害額が増加していることは間違いないでしょう。
 
1件あたりの支払保険金に件数を掛けてみると、2012年の8億5504万円に対し2020年は9億3125万円なので、保険金総額でみれば1割程度しか増えていません。盗む立場からしたら、最近は効率を重視しているのかもしれません。
 
参考までに、損保と同様の補償がある共済のひとつ「こくみん共済 coop」は、同時期の車の盗難による支払共済金が1件あたり平均218万6000円です。損保よりも金額はかなり低いですが、件数が3件しかないので、月によって変動がかなりありそうです。
 

自動車の盗難被害は特定の都道府県に集中している

次に、車両本体の盗難被害が発生している場所を都道府県別に構成比でまとめてみました。グラフでは47都道府県の中から特に件数の多い10都府県を載せており、その他の37道県を足すと各年いずれも100%になります。


 
グラフでは2001年11月から2020年2月までの19回の調査結果を載せていますが、いずれも80%程度がこの10都府県で発生しています。調査は1カ月間なので多少は誤差も考えられますが、19年間の傾向から判断すれば、車両本体が盗まれる危険性は特定の都道府県が特に高いといえます。
 
2001年当時から変わらずに比率が高いのは、大阪府・千葉県・愛知県で、毎回この3府県で50%程度の構成比になっています。最近の傾向としては、茨城県と栃木県が増えており、神奈川県と福岡県が減っています。自動車も人も多そうな東京都は直近で4.3%しかなく、イメージよりはかなり少ないのではないでしょうか。
 

自宅でも屋外の駐車場はねらわれている

最後に車両本体の盗難被害が街のどこで発生しているのか、2001年からの推移を場所ごとに構成比でまとめてみました。


 
自宅と契約駐車場の構成比がかなり高く、2020年2月調査では割合が過去最高の85.3%まで高まっています。特に屋外の駐車場での被害が多く、自宅の屋外駐車場は51.3%で最も多く被害に遭っています。また、2001年の時点では16.3%だったので、20年弱で3倍になっています。
 
自宅の駐車場が最もねらわれている嫌な時代になりました。コンビニ・スーパー駐車場や路上等は止めても比較的短時間なのに対し、自宅や契約駐車場は長時間止めることが多いでしょうから、衝動的な犯行よりねらいを定めた計画的な犯行が増えているのではないでしょうか。
 

家計を守るための対策方法

日本損害保険協会の「自動車盗難事故実態調査」から、車両本体の盗難に関する3つのグラフを紹介しました。
 
これらの内容から、
1. 高額な自動車は被害に遭いやすい。
2. 特定の都道府県(大阪府・千葉県・愛知県等)で被害に遭いやすい。
3. 屋外の駐車場は被害に遭いやすい。
といえます。
 
つまり、愛車が盗難被害に遭わないようにするには、比較的安価な自動車を所有(車種にこだわりのある人は除く)して、屋内の駐車場に止めておくのが良いといえます。都道府県による差は大きいですが、簡単に移住できる人は少ないですから、他の2項目で対策を講じると良いでしょう。
 
あとは、適切な補償内容の自動車保険に確実に加入しておくようにしましょう。特に高級車を所有して屋外の駐車場に止める人は、確実に加入しておきましょう。
 
次回は同じ日本損害保険協会の「自動車盗難事故実態調査」から、車上ねらいに関する調査結果の紹介と対策についてお伝えします。
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者

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