がん保険。治療費高く、どれだけ加入すればいいの?

配信日: 2018.02.12 更新日: 2021.06.18

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がん保険。治療費高く、どれだけ加入すればいいの?
森田和子

執筆者:森田和子(もりた かずこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)。FPオフィス・モリタ 代表

大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、独立。
保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。
企業・学校・イベント等で行うマネープランセミナー・講演も好評。
NPO法人日本FP協会、WAFP関東(女性FPの会)所属。

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点滴1回100万円!でも自己負担は?

がんの治療薬としてオプジーボという薬が注目を集めています。人の免疫機能を利用する免疫療法に使用され、高い効果を得られる患者もいると報道されています。
 
1回の点滴に100万円ほどの費用がかかるため、定期的に数年間の投与をうけるとなれば医療費は数千万円になってしまう点も問題視されているのですが、一部のがん治療では保険適用されています。例えば40歳で年収700万円の人が毎月2回の点滴を受けても高額療養費制度を使えば自己負担は年間約70万円です。
 
健康保険の範囲で治療を受けるのであれば、高いと言われるがんの治療費でも数千万円を請求されるなどということはありません。
 
しかし、世界中で研究されているがんの治療にはまだ保険適用されていない最先端の医療技術もあります。日本では混合診療が認められていないため、保険適用外の治療を一部でも取り入れると自己負担は3割ではなく10割の全額を負担することになります。保険適用外なので高額療養費制度も使うことはできません。
 
ただし、最先端の技術の中でも「先進医療」と認められたものについては、技術料だけを自己負担すれば、その他の部分は健康保険を使って治療を受けることができます。自己負担となる費用は技術によって大きく違い、4,000円の前眼部三次元画像解析から350万円の重粒子線治療までと幅があります。(※費用は病院によって違います)
 

がん治療費の平均額は?

このような話を聞けば、やはりがん治療にはお金がかかりそうだと思えますが、自由診療や先進医療が主流になっているわけではありません。多数の人が選択している保険の適用される治療では、どれくらいの費用になるのでしょうか。調査結果から自己負担の金額を算出したのが下の表です。
 
がん診療費の平均自己負担額
 
3割負担の場合、入院する場合では平均20万円ほど、入院外では1万5千円ほどです。少ないわけではありませんが、想像していたほど高くないと感じるのではないでしょうか。
 
一般的な医療保険でもがんが保障されないわけではありません。他の病気やケガと同様に入院も手術も保障されます。
 
どのような治療を受けるかわからないので手厚く備えておきたいならば、がんと診断されただけで給付金を受け取れる診断給付金に重点を置いて選ぶのもよいでしょう。がんになった場合にはあらゆる治療を試したいと考えるなら、自由診療の費用まで補償するがん保険もあります。
 
執筆者:森田和子(もりた かずこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)。FPオフィス・モリタ 代表
 

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