自転車事故で9500万円の高額賠償の事例も。あなたは自転車保険、入っていますか??

配信日: 2018.05.27 更新日: 2019.01.11

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自転車事故で9500万円の高額賠償の事例も。あなたは自転車保険、入っていますか??
新生活が始まり、新しく自転車を購入した人も多いことでしょう。
 
最近よく目にする電動自転車。幼稚園や保育園の送り迎えをする際にはママの強い味方になってくれます。子供の乗せ降ろしが楽になるよう、タイヤが小さめになっていてオシャレなものも増えています。
 
販売台数も年々増えているようで、最近は町で見かけることも多くなりましたよね。
丸島幸恵

Text:丸島幸恵(まるしま さちえ)

CFP(R)認定者 栄養士

1級ファイナンシャルプランニング技能士
投資会社で14年間勤務後、出産により退職。
現在2歳と4歳の姉妹の子育て真っ最中。
横浜市在住。主婦目線から暮らしに役立つ知識や情報を提供しています。

電動自転車の重さって何キロあるか知っていますか?

これが結構重いんです。
 
2万円以内で売っている普通の自転車が約18~20㎏なのに対し、電動自転車だと子乗せなしのタイプが約25~28㎏。子供一人乗せタイプだと一気に30㎏を超えます。
 
さらに子供二人乗せタイプだと親子の体重を含めた総重量は100㎏近くになります。その分、事故を起こした時、普通の自転車に比べ6.8倍の死亡率になっています(交通事故総合分析センター調べ)。
 
もし子供二人を乗せて転んでしまった場合、もちろん子供はシートベルト着用なので子供ごと自転車が倒れてしまうことになります。一度は「ひやっ」とした経験がある方もいらっしゃると思います。こんな時一瞬頭をよぎるのが保険のこと。
 

最近よく耳にする高額賠償の話。

自転車と言ってもれっきとした軽車両なので、事故を起こした時の損害賠償は自動車事故と同じです。
 
自転車事故による裁判で注目されたものが、当時小学5年生が乗った自転車が歩行者と衝突事故を起こし、歩行者の女性が意識不明の重体となった事件。神戸地裁は少年の母親(40)に9500万円の高額賠償を命じました。これは未成年が起こした事故であったため保護者の監督責任を問われました。
 
それ以降も高額な賠償責任が問われる事故が多発し、埼玉県、兵庫県など自転車保険への加入を義務付ける自治体も徐々に増えてきました。
 
ただし、自治体で加入義務があるのは賠償責任だけです。自分、家族のけがの補償も忘れてはいけません。
 

「自分を守る保険」と「加害者になってしまった時に備える保険」。

「自分を守る保険」は傷害保険と医療保険がありますが、入院しなくても通院だけで支払われるのは傷害保険だけです。また原因が怪我に限定されているので、その分保険料が安く設定されています。
 
自動車保険には「自転車傷害特約」(商品によって特約名は異なる)を付けられるものもありますが、これは入院を伴わない通院には保険金が支払われないので注意が必要です。
 
例えば自転車で転んでしまって骨折をして通院だけしている場合には支払われません。
 
「加害者になってしまった時に備える保険」には個人賠償責任保険があります。これは月数百円の掛金ですが、単品では加入できず、損害保険に特約で付けるのが一般的です。
 
自動車を持っている方は、自動車保険に特約で付けることができます。1人が入れば家族+未婚の子が補償の対象になるのでかなりお得です。
 
また年会費永年無料のクレジットカードにも付帯できるものがあるので車を持っていない方は保険用にカードを持つことも一つの選択肢ですね。
 
自転車保険は、自動車保険に比べ軽視されがちですが、ひとたび事故を起こせば一大事につながります。
 
自分に必要な補償を良く考え、既に加入している保険の補償内容をしっかりと把握した上で加入するようにしましょう。
 
Text:丸島 幸恵(まるしま さちえ)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者
栄養士

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