住宅ローンを組んだら生命保険はどうする? 住宅購入後の賢い保険選びと見直し方法
配信日: 2023.03.02
住宅ローンを組むタイミングは、保険の見直しに向いています。なぜなら、ほとんどの場合、住宅ローンとセットで団体信用生命保険に加入することになり、団体信用生命保険を含めてバランスを考える必要があるためです。
本記事では、住宅ローンを組んだときの生命保険見直しの考え方や具体的なポイントをまとめました。保険を見直す際の参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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住宅ローンを組んだら「団信」をベースに生命保険を足し引きしよう
「団体信用生命保険(以下、団信)」は被保険者が死亡や高度障害状態、特定の疾病などによって住宅ローンの返済が困難になった場合に、住宅ローンの残債分を肩代わりしてくれる保険です。
住宅ローンを借り入れる際には通常、団信に加入します。団信に加入しているかぎり、万が一のときには住宅ローン返済の金銭的負担がなくなることを考えると、団信がカバーしてくれる範囲の保障はほかの生命保険から省いてもよいでしょう。
自分が加入する団信の保障内容をよく理解して、保障の重複や不足がないように、団信以外の生命保険を足し引きする考え方がおすすめです。
住宅購入後の生命保険の見直し方法
生命保険を賢く選ぶポイントは、保障内容の過不足をいかに解消するかです。住宅購入後の生命保険を見直す際には、次の3点を意識するとよいでしょう。
●必要保障額から死亡保障額を見直す
●医療費の増加や収入減少に備える保険に加入する
●住宅ローン完済後には団信の保障がなくなることも考慮する
以下で、それぞれ詳しく解説します。
必要保障額から死亡保障額を見直す
必要保障額とは、生命保険の契約者が万が一亡くなったときのために、保険で準備する必要がある死亡保障の金額です。遺族の生活に必要な費用から、預貯金や遺族の収入を差し引いて算出します。
住宅ローン借入時に団信に加入すると、住宅ローン借入額分は団信により保障を受けられます。例えば、必要保障額が8000万円、住宅ローン借入額が3000万円の場合、死亡保障に関しては必要保障額から3000万円を差し引いた5000万円だけを、ほかの生命保険でカバーすればよいという考え方ができるでしょう。
ただし、住宅ローン完済後にもリフォーム費用などの維持費が発生する点は考慮して、保障額を見直す必要があります。
医療費の増加や収入減少に備える保険に加入する
団信が保障するのは多くの場合、被保険者が死亡したときや特定の疾病にかかったときなど、限定的です。団信の保障条件に含まれていない病気やけが、災害などによる金銭的負担はカバーしてくれません。
治療費の負担や休業による収入減少などで家計のバランスが崩れると、住宅ローンの返済が難しくなることも考えられます。団信では足りない保障を補うために、次のような保険に加入しておくとよいでしょう。
●医療保険:病気やけがになった際の治療費保障する保険
●就業不能保険:働けないときの収入を保障する保険
●火災保険・地震保険:火事や水災、落雷、地震などの災害による損害を保障する保険
住宅ローン完済後には団信の保障がなくなることも考慮する
団信の保障期間は、住宅ローンの完済までです。生命保険は一般的に、年齢が上がるほど加入条件が厳しくなる傾向があります。そのため、住宅ローンを完済したタイミングで新たな保険への加入を考えた場合、契約のハードルが高めであることが予測できるでしょう。
住宅ローン完済後に保障が大きく不足したり無保険状態になったりしないよう、団信の保障期間が終わるタイミングのことも考慮して、バランスよく保険に加入しておくことが大切です。
住宅ローン借入時には生命保険を忘れずに見直そう
住宅ローンの借入時には、団信という保障額の大きい保険に加入することになります。そのため、住宅ローン返済中の死亡保障に関しては、団信と合算して必要保障額を満たせるように、生命保険の保障内容を見直すとよいでしょう。
ただし、団信だけでは病気やけがの治療費負担や収入減少時の補てんには対応できません。保障の過不足がないよう、団信を中心に医療保険や就業不能保険などの保険を足す、重複する保障は省くといった調整をすることが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部