朝日生命保険って正直どうなの？ メリット・デメリットや 向いている人の特徴も

「朝日生命」とい えば、老舗の保険会社として知られています。しかし、 「朝日生命って正直どうなの？」という疑問を持っている 人 もいるのではない でしょうか。
本記事では、「朝日生命って正直どうなの？」という疑問を解消するため、朝日生命のメリットとデメリットを解説するとともに、向いている人の特徴についても解説します。

朝日生命とは？

朝日生命とは、朝日生命保険相互会社のことです。ここでは、朝日生命の概要と保険商品について解説します。

朝日生命の概要

図表1 朝日生命の概要

会社名	朝日生命保険相互会社
本社所在地	〒160－8570 東京都新宿区四谷1丁目6番1号（YOTSUYA TOWER）
代表取締役社長	木村 博紀（きむら ひろき）
創業	1888年3月1日
営業拠点数	統括本部・統括支社・支社：58 営業所：566（2023年4月1日現在）
従業員数	職員：4125名 営業職員：1万4484名

朝日生命保険相互会社「 会社概要」を参考に作成

朝日生命は、1888年3月1日に創業した老舗の生命保険会社です。国内2番目の生命保険会社で、帝国生命保険株式会社として設立されました。戦後の1947年に現在の社名である朝日生命保険相互会社に商号変更しています。2021年4月には、子会社のなないろ生命が開業しました。

朝日生命の特徴

朝日生命の特徴として、次の3つが挙げられます。

1. ソルベンシー・マージン比率
2. 格付け
3. 顧客満足度を向上させる ための 取り組み

それぞれについて、解説します。

朝日生命の特徴1. ソルベンシー・マージン比率

朝日生命の特徴を知る上で参考になるのが、ソルベンシー・マージン比率です。
「ソルベンシー・マージン比率」とは、保険会社の支払能力を評価するための指標のことです。通常保険会社は、過去のデータなどからある程度の損害が起きても保障ができるように保険料を定めており、そのための保険金を準備しています。このような保険会社の予測を超えた損害リスクに対して、支払余力がどのくらいあるのかについての行政監督上の指標が、ソルベンシー・マージン比率です。
ソルベンシー・マージン比率が、200％以上あれば、健全性があると見なされます。

朝日生命のソルベンシー・マージン比率は、図表2 のようになっています。

図表2

2021年度末	954.9％
2022年度末	933.0％

朝日生命保険相互会社「20 22年度決算について」を参考に作成

2022年度末のソルベンシー・マージン比率は減少していますが、健全性の目安である200％を大きく上回っています。そのため、朝日生命は健全性に問題はないとい えます。

朝日生命の特徴2. 格付け

格付けとは、保険会社の財務状況を格付け会社が調査した上で公表する指標のことで、AAA（トリプルエー）からDまでのランクがあります。現在 朝日生命は、格付け会社のうち 図表3 の3社から格付けされており、いずれもA－ （エーマイナス）となっています。

図表3

フィッチ・レーティングス（米国）	A－ ／安定的
株式会社格付投資情報センター（R＆I）	A－ ／安定的
株式会社日本格付研究所（JCR）	A－ ／安定的

フィッチ・レーティングス「朝日生命のIFS格付を『A－』に格上げ、アウトルックは『安定的』」、株式会社格付投資情報センター「NEWS RELEASE 【格付変更】朝日生命保険」 、株式会社日本格付研究所「金融法人 格付一覧」 を参考に作成

「A－」 とは、財務状況が安定的であることを示すため、朝日生命の財務状況は安定しています。

朝日生命の特徴3. 顧客満足度を向上させ るための 取り組み

朝日生命の特徴として、顧客満足度を向上させる ための 取り組みが挙げられます。顧客満足度の向上を図るため、朝日生命では「お客様本位の業務運営に関する基本方針」を制定した上で、次のようないくつかの 取り組みを実施しています。

・お客様満足度調査
・苦情件数の把握・分析
・ご契約者懇親会の実施
・保険金等のお支払い状況の把握

さらに、「お客様の声」を経営に生かす 仕組みとして「CS向上戦略プロジェクトチーム」を社内に設置し、顧客満足度向上に向けた議論をおこな っています。
同チームの傘下に「お客様の声部会」を設置して、そのメンバーとして消費者問題の有識者などの社外委員を加えて、顧客の声を踏まえた商品やサービスの改善につなげています。「CS向上戦略プロジェクトチーム」が、経営会議・取締役会に報告することで経営に反映させるという仕組みを構築しています。

朝日生命のメリット

朝日生命のメリットとして、次の3つが挙げられます。

1. ニーズに合わせて一生涯対応可能な保険がある
2. 顧客の声を商品やサービスに生かす 仕組みが充実している
3. 介護・認知症保険が評価されている

それぞれについて、解説します。

朝日生命のメリット1. ニーズに合わせて保障を選べる一生涯対応可能な保険がある

朝日生命には、顧客のニーズに合わせて保障内容が選べ、自身のニーズに合わせた保険の組み立てができる一生涯対応可能な「保険王プラス」という商品があります。
「保険王プラス」は、保険を変えたりプラスしたりすることで、独身時代、結婚後の責任世代、老後と、一生涯にわた って保障してくれる保険です。ライフステージやライフスタイルに合わせて、必要な保障や新しい保障に変えることができるため、自分が思うとおりに保険を組み立てることが可能です。
医療保障や収入保障、介護保障、死亡保障の中から選べるほか、積立保険もあることから、お金を貯める目的で加入することができます。

一方、女性向けにも「保険王プラス」と同じような機能を備えた「やさしさプラス」という保険商品があります。この保険を使いこなせば、充実した生活を送ることができる可能性が高まります。

朝日生命のメリット2. 顧客の声を商品やサービスに生かす 仕組みが充実している

朝日生命のメリットとして、顧客の声を商品やサービスに 生かす仕組みが充実していることが挙げられます。
というのは、社内に顧客満足度の向上について議論する「CS向上戦略プロジェクトチーム」という場があるとともに、その結果を経営に反映させる仕組みが構築されているからです。そのため、実際に「お客様の声」を踏まえた業務の改善を実現しています。

その事例は、朝日生命の公式サイトに掲載されています。
例えば、「年金請求手続きに必要な現況（生存）確認書類を簡略化してほしい」というお客様の声があった際、 朝日生命は、 これまで必要としていた現況届・住民票取得に代わって、本人確認書類のコピーで足りることにしたという改善事例があります。

朝日生命のメリット3. 介護・認知症保険が評価されている

朝日生命の介護・認知症保険は、ソーシャルプロダクツアワード2022でソーシャルプロダクツ賞を受賞しています。そのため、「保険王プラス」とともに「あんしん介護」「かなえる介護年金」は、朝日生命の主力商品になっています。「あんしん介護」は、公的介護保険制度と完全に連動しており、公的介護保険の要介護認定を受けた場合、次のような保障があります。

・要支援2以上に認定された場合、一時金が支払われる
・要支援1以上に認定された場合、保険料の支払いが免除される

つまり、介護レベルが高いほど多くの保険金が支払われることになります。「かなえる介護年金」も公的介護年金制度と完全に連動し、公的介護保険の要介護3以上に認定された場合、介護年金が支払われます。さらに、次のような特徴があります。

・介護年金のタイプについて、契約時に有期年金（5、10、15年）か終身年金のいずれかを選べる
・介護年金を受け取る前に死亡した場合は、死亡給付金が支払われる

朝日生命のデメリット・注意点

朝日生命のデメリットとして、次の2つが挙げられます。

1. 保険料が高くなる可能性がある
2. 保険契約の解約時に本人確認が必要

それぞれについて、解説します。

朝日生命のデメリット・注意点1. 保険料が高 くなる可能性がある

朝日生命のデメリット・注意点として、保険料が高 く なる可能性があることが挙げられます。というのは、「保険王プラス」のように自分で必要な保険を組み立てる保険の場合、保障を厚くすると保険料が高くなってしまう ことがあるからです。
すでに解説したように「保険王プラス」は朝日生命の主力商品ですが、ライフステージに合わせて必要な保険を適切に選ばないと、保険料が高くなってしまう可能性があるということです。もし、朝日生命の「保険王プラス」を利用する場合、ある程度の保険の知識があるか、保険会社とよく相談したほうがいいかもしれません。

朝日生命のデメリット・注意点2. 保険契約の解約時に本人確認が必要

朝日生命では、保険契約の解約時に本人確認が必要になるというデメリットがあります。
保険によっては、 解約時に本人確認が省略できる場合もありますが、朝日生命では 、保険契約を解約するには、担当者を通じてか、営業所へ行って直接手続きをしなければなりません。というのは、インターネットや電話、郵送による保険契約の解約ができないからです。一般的に保険の契約時には本人確認が必要ですが、解約時には必要ありません。そのため、保険契約の解約時に本人確認が必要なことは、朝日生命のデメリットになります。

朝日生命に向いている人の特徴とは

朝日生命に向いている人の特徴として、次の3つが挙げられます。

1. 毎年、保険の保障を見直したい
2. 自分で保障をカスタマイズしたい
3. インターネットではなく相談しながら契約したい

それぞれについて、解説します。

朝日生命に向いている人の特徴1. 毎年、保険の保障を見直したい

朝日生命に向いている人の特徴として、「毎年保険の保障を見直したいこと」が挙げられます。

朝日生命の「保険王プラス」、「やさしさプラス」には、保障見直し制度があるからです。保険に加入すると、1回も見直さずに放っておいてしまう 人も いるかと思います。朝日生命の見直し制度では、毎年保障内容を見直すことができます。そのため、マメに保険を見直したい人には、朝日生命が向いています。

朝日生命に向いている人の特徴2. 自分で保障をカスタマイズしたい

自分で保障をカスタマイズしたいという人は、朝日生命に向いています。
朝日生命には、保障を自由に組み立てることができる「保険王プラス」、「やさしさプラス」という保険があるからです。これらの保険は、ライフステージやライフスタイルに合わせて、医療保障や死亡保障、収入保障、介護保障などを必要に応じて変えたり追加したりすることが可能です。そのため、自分で保障をカスタマイズしたい人には、朝日生命が向いているのです。

朝日生命に向いている人の特徴 3. インターネットではなく相談しながら契約したい

保険に加入する際に、インターネットではなく「相談しながら契約したい人」は、朝日生命に向いています。というのは、朝日生命は対面による販売に力を入れているからです。
現在の保険はインターネットによる契約が多くなってきていますが、保険のことがよくわからないという人には向いていません。そのため、相談しながら契約したい人には、朝日生命が向いているのです。

朝日生命まとめ

本記事では、「朝日生命って正直どうなの？」という疑問を解消するため、朝日生命のメリットとデメリットを解説するとともに、向いている人の特徴についても解説しました。
朝日生命は、1888年3月1日に創業した老舗の生命保険会社で、国内で2番目に設立された生命保険会社でもあります。商品ラインナップが充実しており、中でも「保険王プラス」「やさしさプラス」は、ライフステージやライフスタイルに応じて、自分でカスタマイズできる保険となっています。朝日生命は、ソルベンシー・マージン比率が健全性の目安である200％を大きく上回っているほか、格付け会社による格付けが「A－ 」と財務状況も 安定的であることから、朝日生命の健全性に問題はありません。そのため、「朝日生命って、正直どうなの？」という疑問に対しては、「朝日生命の健全性に問題 はない」と回答することができます。

朝日生命のメリットとしては、顧客の声を商品やサービスに生かす 仕組みが充実しているほか、介護・認知症保険の評価が高いことなどが挙げられます。一方、朝日生命のデメリットとしては、保険料が高く、保険契約の解約時に本人確認が必要であることなどが挙げられます。朝日生命に向いている人は、毎年保障を見直したり、自分で保障をカスタマイズしたりしたいなどの特徴があるほか、インターネットではなく、相談しながら契約したいという特徴があります。本記事が、朝日生命への加入を検討する際の参考になれば幸いです。

出典

• 朝日生命保険相互会社 会社概要
• 朝日生命保険相互会社 商品一覧から探す
• 朝日生命保険相互会社 2022年度決算について
• フィッチ・レーティングス 朝日生命のIFS格付を「A－」に格上げ、アウトルックは「安定的」
• 株式会社格付投資情報センター NEWS RELEASE 【格付変更】朝日生命保険
• 株式会社日本格付研究所 金融法人 格付一覧