更新日: 2024.07.30 生命保険
保険不要派の夫は「生命保険」に加入していません。万が一に備えて入ってほしいのですが、夫が正しいのでしょうか?
保険は加入時点では必要なくとも、不測の事態に備えられる便利な制度です。無保険だとさまざまな費用を完全自己負担で支払わなければならないケースもあります。
今回は、保険に加入しておいたほうがいい理由や、生命保険に加入している方の割合などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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保険はなぜ必要か
日常生活を送るうえで、大金を一度に使う機会はあまりありません。しかし、交通事故や入院などは、急にまとまったお金が必要になる出来事です。
もし保険に入っていなければ、必要なお金はすべて自分の貯蓄からねん出する必要があります。人によっては、いきなりそんな大金は用意できないという方もいるでしょう。
保険に加入しておけば、そうしたリスクに備えられます。加入している保険の種類に応じて保険金が支払われるため、自分が実際に負担する金額をかなり安くできる点がメリットです。
保険は同じ保険に加入している人たちで保険料を負担し、自動車保険なら交通事故に巻き込まれたとき、生命保険なら入院したときなどに、保険料から必要な方へ保険金が支給されます。
生命保険に加入している方はどれくらい?
公益財団法人生命保険文化センターが令和4年に18~79歳の男女4844人に対して実施した「生活保障に関する調査」によると、けがや病気に備えて公的保険以外に何か準備をしている方は82.7%でした。
さらに、準備していることとして「生命保険」と回答した方は68.8%と最も高い結果です。多くの方は万が一の備えとして生命保険に加入していることが分かります。では、実際に保険があった場合となかった場合の費用を比較してみましょう。
保険に加入していた場合としていない場合の金額差はどれくらい?
今回は、国民健康保険に加入していた場合で計算します。総務省統計局の「令和3年度医療給付実態調査」によると、国民健康保険に加入している方の1人あたりの入院医療費は13万8992円でした。
なお、公表されている数値は診療報酬明細書を基にしているため、全額自己負担した場合の金額です。国民健康保険は、義務教育就学後から69歳は3割負担のため、保険が適用されると1人あたり約4万1698円になります。
さらに生命保険に加入していれば、国民健康保険の負担軽減のほかに保険金を受け取れるため、入院時の負担額がより軽くなるでしょう。受け取れる金額は、保険内容によって日額8000円や1万円など金額が決まっているケースが多い傾向にあります。
公益財団法人生命保険文化センターによると、生命保険に加入している人の失業入院給付金の日地学平均は、女性が平均8100円、男性は9600円です。もし夫が保険加入に同意したがらないときは、こうした金額の差も基に説明してみましょう。
保険選びのコツ
保険を選ぶ際は、必要な保険に絞って加入することです。やみくもに多数の保険に加入すると、それだけ保険料がかかり、家計の負担になります。不要な保険には加入せず、自分たちにとって必要な保険をピックアップして加入しましょう。
例えば、万が一自分が死亡したときに家族へお金を残したい場合は、死亡保障や遺族保障が含まれる保険が向いています。一方、公的年金以外で老後の生活費を用意しておきたい方は、個人年金保険がおすすめです。
万が一の事態に備えるなら保険には加入したほうがいい
保険は交通事故や病気、けがによる入院などさまざまな不測の事態に備えるために必要です。保険に加入していなければ、場合によっては高額な治療費を支払わなければなりません。
保険に加入することで急に治療費が必要になっても保険金が受け取れたり、万が一本人が死亡した場合は遺族へお金が支給されたりします。
ただし、あらゆる事態に備えたいとやみくもに保険へ加入すると、保険料が家計を圧迫する可能性があります。「これは絶対外せない」という要素をピックアップし、必要な保険を選びましょう。
出典
公益財団法人 生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査(70ページ)
公益財団法人 生命保険文化センター リスクに備えるための生活設計 1日あたりの入院保障額はどれくらい?
総務省統計局 e-stat政府統計の総合窓口 医療給付実態調査 報告書 令和3年度 表番号6(11ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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