「国民健康保険」は、途中で「停止」できるの? その場合、どれだけの費用が浮く?
配信日: 2025.03.04

本記事では、国民健康保険の解約手続きや解約による節約効果について解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
国民健康保険の途中解約とその手続き
国民健康保険は、基本的に日本国内に住む全ての人が加入義務を持つ保険制度ですが、途中解約することは可能です。代表的なケースとして、社会保険への加入や海外転居が挙げられます。途中解約を行うためには、市区町村の役所で所定の手続きが必要です。
解約手続きが完了すると、未納分の保険料を支払う必要はありますが、すでに支払った分については返金される場合もあります。解約のタイミングによって返金額が変動するため、事前に役所で詳細を確認しておくことが重要です。
社会保険への加入による国民健康保険の解約
就職や転職によって社会保険に加入する場合は、国民健康保険を解約する必要があります。
社会保険に加入すると、その日から自動的に国民健康保険の適用外となりますが、正式な解約手続きを怠ると、二重で保険料が請求される可能性があります。社会保険加入後は速やかに役所に出向き、社会保険の保険証や雇用証明書を提出して国民健康保険の脱退手続きを行いましょう。
また、社会保険に加入した月の保険料については、月単位での計算となるため、加入日によっては国民健康保険と社会保険の両方に保険料が発生することもあります。この場合も、市区町村の窓口で詳細を確認し、適切な手続きを行うことが重要です。
海外転居による国民健康保険の解約
海外に長期間転居する場合も、国民健康保険を解約する必要があります。日本国内に住所がない限り、国民健康保険の加入義務はなくなるためです。解約手続きは、転出届を提出する際に一緒に行うことが一般的です。役所で転出証明書を受け取り、それをもとに国民健康保険の解約手続きを進めます。
海外転居による解約の場合も、すでに支払った保険料の一部が返金されることがあります。ただし、返金額や手続きの詳細は自治体ごとに異なるため、事前に確認が必要です。また、海外で医療機関にかかった場合の医療費は高額になることが多いため、現地の保険に加入することも検討すると良いでしょう。
また、海外留学の場合も期間によっては、同様の手続きが必要です。特に、長期留学の場合には、海外転出届とともに国民健康保険の解約をおすすめします。留学中に日本国内の医療機関を利用することがないのであれば、国民健康保険に入り続ける必要はありません。
国民健康保険解約による保険料の節約効果
国民健康保険を途中解約することで保険料の節約が期待できます。例えば、社会保険に加入した場合は保険料の一部が雇用主負担となるため、個人負担額が大幅に減少します。また、海外転居により解約した場合は日本国内での保険料支払いが不要となるため、その分の支出を抑えることが可能です。
具体的な節約額は、地域や収入によって異なりますが、年間数十万円の保険料が発生していた場合、途中解約によって今後はその分が節約できることになるのです。
ただし、解約後の医療費負担や新たな保険加入にかかる費用も考慮する必要があります。節約効果を最大化するためには、事前に詳細なシミュレーションを行い、自分にとって最適な選択肢を見つけることが重要です。
国民健康保険は特定の状況下で途中「解約」が可能。解約した場合は年間数十万円の費用が節約できる
国民健康保険の途中解約は、社会保険への加入や海外転居といった特定の状況で可能となり、保険料の節約につながります。
解約手続きは市区町村の役所で行う必要があり、必要書類の準備や手続きの詳細を確認することが重要です。社会保険加入後の手続きや海外転居時の対応を適切に行うことで、二重支払いを防ぎ、無駄な出費を抑えることができます。
また、解約後の医療費負担や新たな保険加入に伴う費用も考慮し、総合的なコストを見積もることも大切です。国民健康保険を賢く活用して家計の負担を軽減しましょう。
出典
厚生労働省 国民健康保険制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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