もうすぐ70歳になるので葬式代として「300万円」程度の保険に入りたいのですが、生命保険は「何歳まで」加入できるのでしょうか?
その手段として、生命保険の加入を検討する人もいます。しかし、「高齢でも保険に入れるのか?」「どんな種類があるのか?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
そこで本記事では、70歳からでも加入できる保険の種類や特徴、葬儀費用に備える際の保険選びのポイントについて解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
70歳からでも生命保険に加入できる?
多くの保険には、加入可能な年齢の上限が設けられています。従来は60代後半以降の加入は難しいとされていましたが、近年はニーズの高まりを受けて、70歳以降でも加入できる保険商品が増えています。
例えば、終身保険のなかには90歳まで加入可能なものもあり、引受基準緩和型の死亡保険では85歳まで申し込みできる商品も存在します。これらは高齢者でも加入しやすい設計となっており、主に「万が一のときの葬儀費用」を目的としたニーズに応えるものです。
ただし、商品によっては加入年齢が65歳までや75歳までと限定されていることもあるため、早めに情報を集めることが大切です。
葬儀費用に備えるための保険の選び方
葬儀にかかる費用は内容によって異なりますが、一般的には120〜130万円程度が目安とされています。規模や内容によっては、200万円を超える場合もあります。もし保険でその金額を準備しておきたいのであれば、以下のポイントに注目して保険を選びましょう。
1. 保障額が明確か
希望する保障額が明確になっていないと、過剰に保険料を支払ってしまったり、逆に不足してしまったりすることもあります。保険商品によっては100万円、200万円、300万円といった固定プランが用意されているものもあり、自分の希望に合った保障額を選ぶことが重要です。
2. 保険料の支払い方法
70歳前後になると、毎月の保険料負担をできるだけ抑えたいと考える方が多いでしょう。その場合、一括で保険料を支払う「一時払い」の終身保険が有力な選択肢になります。毎月の支払いがない代わりに、加入時にまとめて保険料を支払う方式で、将来的な負担を減らせます。
月払いタイプでも加入できる商品はありますが、年齢が高くなるにつれて保険料は割高になる点に注意が必要です。
3. 健康状態の告知内容
高齢者向け保険のなかには、持病や過去の入院歴がある方でも加入できる「引受基準緩和型」や「無選択型」と呼ばれるタイプの保険があります。
引受基準緩和型では、健康状態の告知が3〜5問ほどに簡略化されており、条件を満たせば加入が可能です。無選択型は、告知不要で誰でも加入できますが、保険料が高く、加入後2年以内の死亡には保険金が減額されるなどの条件がある場合もあります。
高齢者でも加入しやすい保険の種類と特徴
高齢になると保険の選択肢が限られると思われがちですが、実際には高齢者向けに設計された保険商品も豊富にあります。ここでは、70歳前後でも加入しやすい保険の種類とそれぞれの特徴について紹介します。
■終身保険(一時払い型)
「一度の支払いで一生涯の保障」が特徴の保険です。貯蓄型としての性格もあり、死亡保険金を受け取るタイミングは家族に任せることができます。保障額は100〜500万円程度から選べる商品が多く、70代でも比較的スムーズに加入できる傾向があります。
■引受基準緩和型保険
告知項目が少なく、高齢者でも加入しやすい設計になっています。持病があっても過去の入院歴や手術歴が一定期間を経過していれば問題ない場合が多く、幅広い方に選ばれています。保障内容は商品によって異なりますが、300万円程度の死亡保障を用意している商品もあります。
■無選択型保険
告知なしで加入できる点が最大のメリットですが、保険料は他のタイプに比べて高めです。
また、多くの場合で加入後1~2年程度の一定期間は、死亡保険金が半額になるなどの制限があるため、内容をよく確認してから契約する必要があります。
70歳からの保険加入で安心の備えを
70歳前後でも、目的に合った生命保険に加入することは十分可能です。特に、「葬儀費用だけでも準備しておきたい」といったニーズに応える商品は多く、終身保険や引受基準緩和型保険、無選択型保険など、年齢や健康状態に応じた選択肢が用意されています。
また、月々の保険料が気になる場合は、一時払い型の保険を検討することで、将来的な家計への負担を軽減できます。保険の加入は、家族への思いやりにもつながるものです。早めに情報収集を行い、自分に合った保険を選ぶことで、安心してこれからの生活を送ることができるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー