「前年」に比べて「国民健康保険料」が「高くなった」…! 収入はほとんど変わっていないのになぜ?

配信日: 2025.06.10

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「前年」に比べて「国民健康保険料」が「高くなった」…! 収入はほとんど変わっていないのになぜ?
国民健康保険は、職場の健康保険に加入している人や後期高齢者医療制度の加入者、生活保護を受けている人などを除く人が加入します。
 
保険料は定額ではないため、前年より高くなっていることに気づくこともあるかもしれません。
 
そこで本記事では、前年に比べて国民健康保険料が高くなったときに考えられる理由について、保険料の計算方法や安くする方法もあわせてご紹介します。
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国民健康保険料は何を基に計算されるの?

国民健康保険料は、前年の所得と加入者の人数・年齢を基に計算されます。また、自治体ごとに保険料率に違いがあるため、住んでいる地域にもよっても異なるでしょう。
 
国民健康保険料は、加入者の医療費にあてる「医療分保険料」と、後期高齢者医療制度の加入者の医療費にあてる「支援金分保険料」、「介護分保険料(40歳~64歳のみ)」から構成されています。
 
それぞれ計算方法が複雑なため、正確な保険料を知りたい場合は、自治体のウェブサイトに保険料早見表やシミュレーターが用意されていないか確認してみるとよいでしょう。
 

国民健康保険料が前年より高くなる理由は?

国民健康保険料は前年の所得によっても変わるため、金額が上がった場合は「一昨年と比べて前年の所得が増えた」と考える人もいるでしょう。しかし今回の事例では「収入はほとんど変わっていない」ということなので、所得以外の理由があると考えられます。
 
所得以外に保険料が高くなる理由としては、まず、新たに国民健康保険に加入した家族がいることが挙げられます。国民健康保険料を構成している医療分保険料と支援金分保険料は加入者全員が負担するものなので、加入人数が増えれば金額も上がることになるでしょう。
 
また、介護分保険料は40歳から64歳までの人のみが負担するものなので、新たに40歳になった家族がいる場合は、介護分保険料が加算されて全体的に金額が上がります。
 
そのほか、国民健康保険料の均等割額や所得割額の料率および最高限度額が年度ごとに変わることや、所得税や住民税の申告が遅れている家族がいるなどの理由で、保険料の軽減措置が正しく適用されていない可能性もあります。
 

国民健康保険料を安くする方法はある?

国民健康保険は、会社員が加入する社会保険と違って全額を個人で負担しなければならないため「保険料が高い」と感じることもあるかもしれません。
 
厚生労働省によると、国民健康保険料は一定の所得基準を下回る世帯の場合に軽減措置が適用されるため、所得をおさえることで保険料を安くできるかもしれません。
 
また、働き方や勤務先を変えて 法人化して社会保険に加入する方法もあります。社会保険は保険料が安いだけでなく年金制度も充実しているため、これを機に検討してみるのもよいかもしれません。
 

新たに健康保険に加入した家族や、40歳になった家族がいる場合などに国民健康保険は高くなる

国民健康保険料は前年の所得や加入者数・年齢を基に計算されるため、毎年同じ金額になるとは限りません。
 
今回の事例のように「収入はほとんど変わっていないのに保険料が前年より高くなった」というときは、新たに国民健康保険に加入した家族や、40歳になって介護分保険料が加算された家族がいるなどの理由が考えられます。
 
国民健康保険料が高いと感じるときは、所得をおさえて軽減措置が適用されるようにする方法があるため、慎重に検討してみるとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 国民健康保険の保険料・保険税について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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