子どもが運転免許を取ったので自動車保険を見直しています。「弁護士費用特約」に「年間3000円」を払う価値はあるのでしょうか?
その際、自動車保険の見直しは欠かせません。特に「弁護士費用特約」は、年間約3000円の追加で加入できるオプションですが、その価値について疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、弁護士費用特約の内容や実際に役立つケース、費用対効果について解説します。
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弁護士費用特約とは? その内容と補償範囲
弁護士費用特約は、自動車事故の被害者となった際に、相手方との示談交渉や訴訟を弁護士に依頼するための費用を補償する特約です。
SOMPOダイレクト損害保険株式会社によると、「おとなの自動車保険」の契約者のうち、弁護士費用特約の加入率は56.9%と、半数以上が弁護士特約に加入していることが分かります。弁護士特約では、以下の費用が補償対象となります。
・弁護士費用
最大300万円まで
・法律相談費用
最大10万円まで
この特約は、契約者本人だけでなく、配偶者や同居の親族、別居の未婚の子どもも対象となる場合があります。また、事故の種類によっては、日常生活での事故も補償対象となる「日常生活・自動車事故型」の特約も存在します。
弁護士費用特約が役立つ具体的なケース
弁護士費用特約が特に役立つのは、以下のようなケースです。
・もらい事故
自分に過失がない事故では、保険会社が示談交渉を代行できないため、弁護士のサポートが必要になります。
・相手が無保険
加害者が任意保険に加入していない場合、直接交渉するのは困難です。
・過失割合や賠償金額に納得できない
弁護士が介入することで、適正な賠償金を受け取れる可能性が高まります。
・軽微な事故でも精神的負担が大きい
弁護士に任せることで、精神的な負担を軽減できます。
これらのケースでは、弁護士費用特約が大きな助けとなります。
年間3000円の価値はある? 費用対効果を検証
弁護士費用特約の保険料は、年間1000~3000円台程度が一般的です。 一方で、弁護士に依頼した場合の費用は、着手金や報酬金、実費などを含めて数十万円に及ぶこともあります。特約に加入していれば、これらの費用を保険でカバーできるため、費用倒れの心配がありません。
また、弁護士が介入することで、慰謝料や賠償金が増額されるケースもあります。例えば、保険会社の提示額が100万円だったものが、弁護士の交渉により200万円に増額された事例もあります。
このように、年間1000円台から3000円台程度の保険料で大きな安心と補償を得られるため、費用対効果は非常に高いといえるでしょう。
子どもの運転開始に合わせて特約の加入を検討しよう
お子さまが運転を始めると、事故のリスクはどうしても高まります。そんなときに備えて、弁護士費用特約に加入しておくことは非常に有効です。もらい事故や相手が無保険といったトラブルに巻き込まれた際でも、弁護士に相談・依頼する費用を保険でカバーできるため、安心感が違います。
年間3000円という比較的安価な保険料で、大きな補償と安心が得られるこの特約は、特に運転経験の少ないお子さまがいるご家庭にとって心強い選択肢となるでしょう。保険を見直すタイミングで、ぜひ加入を検討してみてください。
出典
SOMPOダイレクト損害保険株式会社 弁護士費用特約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー