30代独身です。“勧められるまま”保険に入りすぎました…月3万円の保険料は妥当ですか?

配信日: 2025.07.07
この記事は約 4 分で読めます。
30代独身です。“勧められるまま”保険に入りすぎました…月3万円の保険料は妥当ですか?
将来のけがや病気への備えとして、保険に加入している方も多いでしょう。しかし、保険料はいくらが妥当か、どのような保険に加入すべきかなど、分からないことも多いのではないでしょうか。
 
そこで本記事では、保険の概要を紹介し、単身者が保険にかける平均額や保険内容の見直しのポイントについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

保険とは

保険には「公的保険」と「民間保険」があります。公的保険は社会保険とも呼ばれ、国や自治体などが運営する保険のことです。主なものには、健康保険や年金保険をはじめ、雇用保険、労災保険、介護保険などがあります。
 
一定の要件を満たす場合、原則として公的保険への加入が義務となっているため、個人では加入するかどうかを選択できません。
 
一方の民間保険は、民間の保険会社などが販売する保険を指します。加入義務はありませんが、会社ごとにさまざまな金額やサービスの異なる商品がそろっており、公的保険でカバーできない部分を個人の予算に応じて選べるのが特徴です。
 
以下では、民間保険について詳しく解説していきます。
 

民間保険にはどのようなものがあるのか

民間保険は公的保険とは異なり、個人の意志で自由に加入できる保険です。民間保険の種類は、多岐にわたります。病気やけがに備える「生命保険」や、自動車保険・火災保険など事故や災害によって生じる損害に備える「損害保険」が一例です。
 
なお、生命保険は生命保険会社のみ取り扱いが可能で、損害保険は損害保険会社のみ取り扱いが可能です。ただし、医療や介護など、明確な区分ができない領域にある保険は、どちらの保険会社でも取り扱えます。
 
それぞれの保険会社が取り扱うものの一例は、表1のとおりです。
 
表1

分野 取り扱いができる保険の例
生命保険会社(第一分野) 終身保険、定期保険、養老保険、個人年金保険など
損害保険会社(第二分野) 自動車保険、火災保険、地震保険など
両方で取り扱い可能(第三分野) がん保険、医療保険、介護保険など

※筆者作成
 
ここからは、「月3万円の生命保険」を例にして解説していきます。
 

生命保険は月いくらくらいが妥当なの?

民間保険は加入できる数や金額に上限はなく、自由に組み合わせられます。
 
公益財団法人生命保険文化センターの2024(令和6)年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、単身世帯の個人年金保険を含む全生命保険の加入率は45.6%、民間生命保険に限定した場合37.3%という結果があります。
 
生命保険加入者の加入件数が1件である割合は50.0%で平均加入件数は1.8件ですが、加入件数の年収による差は、あまり見られないようです。
 
また、生命保険(個人年金保険を含む)の年間払込保険料は、「12万円未満」が44.1%、次いで「12~24万円未満」が15.6%、平均は14万4000円です。つまり、単身者が生命保険にかけている金額は月平均1万2000円程度で、今回の事例における月3万円の支払いは全体平均の2倍以上ということになるでしょう。
 
なお、2人以上世帯の場合でみると、世帯主の年間払込保険料の平均は、21万4000円で、月額にすると約1万7800円になります。
 
月3万円は平均より高額ではあるものの、将来の備えとして保険料を支払う経済的ゆとりがある場合は払い過ぎとはいえないでしょう。
 

保険料を見直したい場合は

保険料が生活費を圧迫している場合は、保険の見直しが大切です。まず自分がどのような保険に加入していて、それぞれにいくら支払っているかを明確にしましょう。
 
また、現在の生活だけでなく、今後のライフステージの変化も想定したうえで、毎月支払える保険料を検討することが大切です。なお、複数の保険に加入している場合は、保障内容が重複している場合もあるかもしれません。保障内容を再度確認してみてください。
 
保険を見直す際にはファイナンシャル・プランナー(FP)に相談するのもおすすめです。
 

経済状況と将来設計に基づいた保険に加入しましょう

月3万円の保険料は、加入しているのが生命保険の場合、単身世帯の平均と比較すると2倍以上の金額です。しかし保険は、病気やけがの備えになるだけでなく、将来的な貯蓄にもなり得ます。現在の経済状況と将来必要なお金のバランスをみて、保険選びや見直しをしてみましょう。
 

出典

公益財団法人生命保険文化センター 2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査 分割版 第I編 2人以上世帯 調査結果 第I部 生命保険の加入実態 1.生命保険(個人年金保険を含む)の加入状況(44ページ)
 
公益財団法人生命保険文化センター 2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査 分割版 第II編 単身世帯 調査結果 第I部 生命保険の加入実態 1.生命保険(個人年金保険を含む)の加入状況 (372ページ、329ページ、335ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問