子どもの免許取得で、自動車保険を「年齢無制限」に! 保険料が「10万円」もアップしたけど、これなら「1日自動車保険」のほうがお得? 乗車回数別にコストを比較

配信日: 2025.08.16
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子どもの免許取得で、自動車保険を「年齢無制限」に! 保険料が「10万円」もアップしたけど、これなら「1日自動車保険」のほうがお得? 乗車回数別にコストを比較
子どもの免許取得は喜ばしいものの、自動車保険の見積もりを見て驚いた方も多いのではないでしょうか。年齢条件を変更しただけで、保険料が年間10万円以上アップすることもあります。たまにしか運転しない子どものために、この金額を毎年払い続けるのは大きな負担でしょう。
 
そこで検討したいのが、運転する日だけ加入できる「1日自動車保険」です。どちらがお得になるのか、詳しく見ていきましょう。
山口克雄

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

年間46回以上乗る? 乗らない? お得さが変わる分岐点

子どもがたまにしか運転しないのであれば、現在の保険内容にもよりますが、年齢条件は変更せず、運転する日だけ「1日自動車保険」を利用するほうが、家計の負担を抑えられる可能性があります。
 
例えば、35歳以上補償の条件で契約している自動車保険を、子どもでも運転できるように「年齢を問わず補償」に変えると10万円以上保険料が上がる場合もあります。
 
その点、1日自動車保険は、スマートフォンなどから手軽に申し込みできる保険で、12時間または24時間での契約が可能です。保険料は補償内容によって異なりますが、基本的な対人・対物賠償責任保険や搭乗者保険などがセットになったプランは、おおむね800円程度で利用できます。
 
10万円(年間の保険料アップ額)÷800円(1日保険料)=125回
 
この計算であれば、年間125回、つまり週に2〜3回運転しても、1日自動車保険を利用したほうが費用を抑えられるのが分かります。
 
ただし、この保険料には車両保険が含まれていません。運転に不慣れな初心者の場合、車幅感覚がまだ十分でないため、電柱や壁に車を擦るなどの自損事故を起こす可能性があります。
 
親の車を運転させるなら、万が一のことも考えて、単独事故にも対応した車両保険付きのプランを選ぶことをおすすめします。車両保険付きプランは、12時間2150円程度から利用可能です。
 
10万円(年間の保険料アップ額)÷2150円(車両保険付き1日保険料)=46回
 
週末だけの運転のように、週1回未満の頻度であれば、1日自動車保険のほうがお得になる計算です。家族で運転の頻度について話し合って決めるとよいでしょう。
 

手軽さが魅力の1日自動車保険、利用前の注意点

1日自動車保険は、使いたいときだけ保険をかけられる手軽さが魅力ですが、利用にあたって、いくつか注意点があります。いざ使おうとして慌てないように事前に確認しておきましょう。
 
まず、多くの1日自動車保険は、スマートフォンからの申し込みを前提としています。また、免許証情報や運転する車両の情報などを事前に登録しておく必要があります。運転する直前に申し込もうとすると承認に時間がかかったり、入力に手間取ったりする可能性があるため、事前に登録しておくとスムーズです。
 
次に、対象となる車の条件を確認しましょう。基本的には、親や友人などが所有する自家用車が対象であり、レンタカーやカーシェアの車両には適用されません。また、運転者本人や配偶者が所有している車や、運転者が役員を務める法人が所有している車も対象外です。
 

保険料を抑える方法はほかにも! 保険の見直しとカーシェアという選択肢

1日自動車保険以外にも、自動車保険の費用を抑える方法があります。また、親の車を子どもに使わせないという選択肢も考えられます。
 
1つ目の方法は、現在加入している自動車保険そのものを見直すことです。特に、代理店を通じて契約している場合、インターネット経由で契約する「ダイレクト型(通販型)自動車保険」に切り替えるだけで、保険料を数万円単位で節約できる可能性があります。
 
2つ目の選択肢として、カーシェアを利用する方法もあります。自宅の車がミニバンなどの大型車や高級車の場合、運転に不慣れな子どもにすぐに運転させるのは不安です。運転自体に慣れるまでは、カーシェアを利用するのも有効です。
 
カーシェアの利用料金には、ガソリン代と自動車保険が含まれています。カーシェア大手、タイムズカーの補償内容を確認すると、対人・対物補償は無制限、車両補償も(免責額0円)、人身傷害補償が基本サービスに含まれており、十分な内容です。利用時間での精算となるため、たまにしか運転しないのであれば、検討する価値があります。
※2025年8月時点の内容です
 

子どもの運転する頻度に応じて自動車保険の見直しを!

子どもが運転免許を取得したからといって、すぐに保険を年齢無制限に変える必要はありません。運転する機会が週末や長期休暇のみなのであれば、年齢条件を変更する以外にもいくつかの選択肢があります。
 
これを機に、現在の保険内容を見直しや、1日自動車保険の活用、運転させるのが不安な場合はカーシェアの利用など、さまざまな選択肢を検討してみるとよいでしょう。
 

出典

損害保険ジャパン株式会社 時間単位型自動車保険「乗るピタ!」
タイムズモビリティ株式会社 カーシェアリングのタイムズカー 入会をご検討の方
 
執筆者 : 山口克雄
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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