中古のベンツを300万円で購入しようか迷っています。車検・保険・修理代などの維持費は年間どのくらいかかるものなのでしょうか?
また、全国的に土地価格も高騰し、特に都市部において駐車場代の高騰も顕著となっているようです。本記事では、中古車の維持費用として車検、保険、修理代などを中心に平均的なケースを見ていきます。
ファイナンシャル・プランナー
住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
車検の費用
自家用乗用車の場合、新車登録から最初の車検は3年後、それ以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。タイトルの通り、中古のベンツを購入する場合には、2年ごとに車検の費用がかかります。
仮にベンツの代表的なCクラスの中古車を想定すると、ディーラー車検での概算費用は次のようになります。
法定費用:合計自賠責保険(24ヶ月)1万7650円、重量税(2トンまで)3万2800円、印紙代2300円=合計5万2750円
整備費用:車検基本料(ディーラーの人件費や検査代行手数料など)、部品交換費用(保全的な予防整備費用を含む)は車検の依頼先ごとに異なるが、おおむね10万円前後
ただし、部品交換の有無によりそれ以上となる場合もある。
車検概算費用合計: 15~30万円程度が見込まれる。
車検の依頼先はディーラー以外にも車検専門店やガソリンスタンド、カー用品店、民間整備工場などがあります。そのなかでも、ディーラー車検が最も高額といわれています。その理由は、整備費用の違いにあります。
ディーラーの場合には、車検基本料も高く設定されており、部品交換にも純正部品を使用したうえに、故障する前段階で予防保全となる整備(交換)を積極的に実施する傾向があるため、全体の費用が高額となっています。
またベンツなどの外国車の場合には、純正部品の調達に費用と時間を要する場合も多く、全体費用の高額化につながっています。
任意保険の費用
自家用車の任意保険の保険料は、補償内容、加入年齢や等級、車両保険の有無などで大きく異なります。
一つの事例として、アクサ損害保険のホームページにある事例を見ると、34歳の方(補償される運転者の範囲:30歳以上補償、本人・配偶者型)で、継続11等級、他社からの乗り換えで、一般車両保険を付けた場合の保険料は、年間一括払いで13万9970円となっており、インターネット割引(2万円)・無事故割引(2000円)で申し込むと、11万7970円となっています。
ただし、ベンツなどの高級車の上位クラスについては、修理コストが極端に高額となるため、保険会社によっては車両保険に加入できないケースもあるようです。
修理代の費用
修理代については、車両保険の有無や車検時の部品交換の内容などにより、ほぼ網羅されることも想定されますが、免責金額以下の軽微な修理などを含め、一概にいくらぐらいかを想定することができません。ただし、部品交換を要する場合には、国産車より部品費用がかさむ場合が多く、修理代が高額となることが予想されます。
まとめ
これらの費用を1年間で換算すると、おおむね20~30万円の維持費がかかるものと思われます。前述の通り、その他にガソリン代(軽油代)や駐車場代(駐車費用)がプラスされることとなり、40~50万円程度となることもあり得ます。
自家用車について、ご自身の好みの車種を選択する自由は誰にでもあります。ただし、ベンツなどの高級車種を維持していくためには、それに見合う余裕を持った資金繰りを想定しておくことが重要となるでしょう。
出典
アクサ損害保険株式会社 メルセデス・ベンツ Cクラスの保険料例
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー