マイナ保険証の情報でどこまで分かる?個人情報を守るために知っておきたい、マイナ保険証の注意点
本記事では、マイナ保険証を利用した際に医療機関や薬局が閲覧できる情報範囲、そして個人情報を守るために知っておきたい注意点について分かりやすく解説します。
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目次
マイナ保険証で医療機関に見られる情報は?
まず押さえておきたいのは、マイナ保険証を提示したからといって、医療機関があなたのあらゆる個人情報を自由に閲覧できるわけではないという点です。実際に閲覧できる情報は、主に以下の4種類に限定されます。
1.加入している医療保険の情報
保険者名や資格の有効性など、従来の健康保険証に記載されていたものと大きく変わりません。
2.薬剤情報(過去の処方薬履歴)
医師や薬剤師が処方の重複や薬の飲み合わせを確認するために必要な情報です。
※閲覧には本人の同意が必要です。
3.特定健診情報(メタボ健診の結果)
生活習慣病予防のために役立てられますが、これも本人が同意した場合のみ共有されます。
4.医療費の自己負担限度額に関する情報
高額療養費制度の適用判断のための情報で、窓口での負担軽減につながります。
つまり、医療分野に直接関わる範囲の情報だけが共有され、それ以外の「年収」「勤務先」「住所の細かい履歴」など、医療とは無関係な個人情報が勝手に見られることはありません。
本人同意が必須の仕組みで勝手に閲覧されることはない
マイナ保険証の仕組みでは、薬剤情報や特定健診情報を閲覧するときは、毎回あなた自身が同意を行う必要があります。医療機関の受付において、カードリーダーにタッチした上で「同意する」を選択しない限り、詳細な医療情報は共有されません。
また、誰がいつどの情報にアクセスしたかは、政府の「マイナポータル」から本人が確認できます。万一不審な閲覧があれば自分で気づくこともできます。
マイナ保険証に“情報そのもの”は入っていない
誤解されやすい点ですが、マイナ保険証のICチップには、薬剤情報や健診結果といったデータそのものは保存されていません。
保存されているのは「本人を正しく識別するための電子証明書」であり、実際の医療情報は国が管理するデータベースに安全に保存されています。
つまり、カードを紛失しても、カードの中から健康情報が漏れることはありません。
個人情報を守るために気をつけたいポイント
安全性が高い仕組みとはいえ、利用者側の注意も重要です。
・カードの取り扱いに注意
財布やカードケースに保管し、他人に渡さない。特にSNSなどにカード画像を投稿するのはNGです。
・暗証番号を他人に知らせない
マイナンバーカードの暗証番号は、マイナ保険証でも重要。家族間でも共有しないようにしましょう。
・マイナポータルで定期的に閲覧履歴を確認
アクセス履歴をチェックすることで、不正利用の有無を自分で管理できます。
安全性を理解して、便利に使いこなす時代へ
マイナ保険証は、従来の健康保険証より医療の利便性を高め、より質の高い医療を受けられるようにするための仕組みです。閲覧できる情報は限定されており、本人同意が必須で、さらに閲覧履歴は後から確認できるため、個人情報が不当に扱われるリスクは極めて低く設計されています。
仕組みを正しく理解することで、不安を軽減しつつ、安全に便利に活用していけるでしょう。
出典
厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー