【注意】「マイナ保険証」移行で“手元の健康保険証”を破棄→そのまま捨てると「なりすまし受診」「身分証として悪用」される!? 不正利用されないための注意点とは
しかし、従来の健康保険証には個人情報が記載されているため、取り扱いには注意が必要です。本記事では、有効期限が切れた健康保険証の取り扱い方や、マイナ保険証への移行にあたっての暫定措置などを解説します。
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目次
12月2日以降、手元の「従来の保険証」は自己破棄が原則! 不正利用を防ぐ破棄方法とは?
従来の健康保険証は、令和6年12月2日をもって新たな発行が終了し、最長で令和7年12月1日までが有効期限でした。それ以降は、マイナ保険証か資格確認書を医療機関・薬局に提示する必要があります。
全国健康保険協会では、お知らせで「令和7年12月2日以降、現在お持ちの健康保険証は使用できなくなります。使用できなくなった健康保険証については、ご自身で廃棄してください」と、有効期限を迎えた健康保険証は自身で廃棄するのが基本としています。
保険証を自分で破棄する場合は不正利用を防ぐため、シュレッダーで細かく裁断したり、文字・数字を塗りつぶして読めなくしたりする必要があります。裁断した断片を複数のゴミ袋に分けて捨てると、復元されるリスクを減らせます。
実は来年3月までは「従来の保険証」も使える!
厚生労働省は、令和7年6月27日に「健康保険証の有効期限切れに伴う暫定的な取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」という事務連絡を発出しています。事務連絡では、医療現場の混乱を考慮し、有効期限が切れた健康保険証や資格情報のお知らせのみを持参する患者に対して10割の負担を求めない方針としています。
オンライン資格確認システムに資格情報を照会したうえで、患者に対して3割といった一定の負担割合を求める運用も暫定的な対応として差し支えないとしています。なお、この対応は令和8年3月末までです。
「従来の保険証」の廃止に乗じた特殊詐欺にも注意!
近年では、マイナ保険証への一本化に乗じ、保険局や厚生労働省など官公庁の職員と偽る特殊詐欺の手口が確認されています。具体的には、「保険証が不正利用されている」「保険証の利用を停止する」などの内容で個人情報を聞き出す事案です。
また、本来国や地方自治体で用いられない音声ガイダンスによってダイヤル操作を促す事案も確認されています。券面の個人情報が流出してしまうと、こうした詐欺のターゲットとなる恐れもあるため注意が必要です。こうした電話がかかってきた場合は対応せず、すぐに電話を切りましょう。
厚生労働省は、電話の音声案内・SMSなどを用いて直接マイナ保険証の利用登録を要求することは一切ないと注意喚起しています。万一マイナンバーや暗証番号を教えてしまった場合は、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に問い合わせましょう。
まとめ
自治体や会社の指示がない限り、基本的に有効期限を迎えた健康保険証は自身で廃棄する必要があります。その際は、不正利用を防ぐためシュレッダーでの裁断や、文字・数字の塗りつぶしなどが必要です。
ただし、令和8年3月末までは従来の健康保険証でも通常の自己負担割合で済む暫定措置が取られるため、慌てて対処する必要はありません。また、近年では官公庁の職員と偽る特殊詐欺の手口も確認されています。不審な電話・SMSなどを受けても、対応せずに無視しましょう。
出典
全国健康保険協会 令和7年12月1日をもって、健康保険証が使用できなくなります
厚生労働省 健康保険証の有効期限切れに伴う暫定的な取扱いに関する疑義解釈資料の送付について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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