【注意】車の任意保険が「5万→6万5000円」になりショック!「事故歴なし」なのにナゼ? 意外と気付けない“走行距離に潜む罠”とは?
事故歴なし、等級も下がっていないのに、なぜこんなに高くなるのでしょうか。その原因として意外と多いのが、年間走行距離の設定ミスです。
本記事では、保険料が上がる仕組みと、知らないと損する走行距離の落とし穴について、分かりやすく解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
事故歴がなくても保険料が上がる理由
任意保険の保険料は、事故歴や等級だけで決まるわけではありません。年齢や車種、補償内容など複数の条件をもとに算出されます。その中でも見落とされがちなのが、年間走行距離です。
例えば、昨年は年間3000キロメートル以下で設定されていた保険が、更新時に7000キロメートル以下へ変更されていた場合、それだけで保険料が大きく上がる場合があります。
実際のケースでも、ほかの条件はほぼ同じにもかかわらず、年間走行距離の違いによって保険料が5万円から6万5000円に跳ね上がってしまうことがありました。
走行距離が多いほど保険料は高くなる
保険会社は、走行距離が長いほど事故に遭うリスクが高いと考えています。そのため、走行距離が多い区分になるにつれて、保険料も段階的に上がる仕組みとなっています。
特に注意したいのは、走行距離が「少し増えただけ」のつもりでいても、保険では区分が一段階上がってしまうことがある点です。実際の利用実態よりも多く設定されていると、リスクが高いと判断されてしまい必要以上の保険料を支払うことになります。
走行距離別の保険料イメージ
・年3000キロメートル以下:年間 約5万円
・年5000キロメートル以下:年間 約5万8000円
・年7000キロメートル以下:年間 約6万5000円
このように、距離区分が1つ変わるだけで、年1万円近くの差が出ることも珍しくありません。
なぜ走行距離がズレてしまうのか
走行距離の設定は、更新時に前年の利用状況をもとに自動反映される場合があります。家族が一時的に車を多く使った年や、正確な走行距離を申告しなかったとき、実態より多い距離で更新されてしまうかもしれません。
「いつも買い物と送迎だけ」「週に1~2回しか乗らない」という人ほど、距離設定を見直していないケースが多く、知らないうちに保険料を払い過ぎている可能性があります。
保険料を下げるために今すぐできること
まずは、更新案内や契約内容で「年間走行距離」の項目を確認しましょう。実際の走行距離と合っていなければ、保険会社に連絡すると再見積もりが可能です。
また、補償内容がライフスタイルに合っているかを見直したり、他社の見積もりを取ったりして比較するのも有効です。同じ条件でも、保険会社によって保険料に差が出ます。
まとめ
車の任意保険が5万円から6万5000円に上がった場合、事故歴や等級だけではなく、年間走行距離も必ず確認しましょう。設定が実態と合っていないだけで、毎年1万円以上損している可能性があります。
特に、車にあまり乗らない人ほど見直しの効果は大きくなります。更新前後に一度チェックするだけで、家計の負担を軽くできるかもしれません。
執筆者 : 仲千佳
2級ファイナンシャル・プランニング技能士