先発医薬品を選択しているので、毎回選定療養費を払っているのですが、友人は「先発医薬品だけれど料金は変わらない」と言います。なぜですか?

配信日: 2026.01.16
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先発医薬品を選択しているので、毎回選定療養費を払っているのですが、友人は「先発医薬品だけれど料金は変わらない」と言います。なぜですか?
Aさんは、先発医薬品を選んでいるため選定療養費を毎回支払っています。しかし、友人のBさんは「先発医薬品だけれど料金が変わらない」と言います。選定療養費が「かからない」こともあるのでしょうか? また、選定療養費はどのように計算されるのでしょうか?
林智慮

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

選定療養費が「かからない」場合

令和6年10月以降、「後発医薬品(ジェネリック医薬品)がある先発医薬品(長期収載品)」を患者自身が選択すると、特別の料金(選定療養費)がかかるようになりました。これは、特別の料金を徴収するのが目的ではなく、後発医薬品を利用すること、医療保険財政の改善することを目的としたものです。
 
選定療養費がかかるのは、後発医薬品がある先発医薬品(長期収載品)を患者自身が希望して選択した場合です。
 
ただし、すべての後発医薬品がある先発医薬品(長期収載品)が対象になるわけではありません。
 
対象となる医薬品については、厚生労働省がリストを公表していますが、後発医薬品上市後5年経過した場合、そして5年経過していなくても置換率が50%に達している(後発品の選択が一般的に可能となっている)場合です。
 
5年経過していても、後発医薬品がほぼ存在しない場合は対象になりません。また、バイオ医薬品についても、現在のところ対象外とされています。
 
選定療養の対象にあるのは、「長期収載品を患者自身が希望して選択した場合」です。医師が「医療上の必要性」から先発医薬品を使うよう判断した場合や、受診した医療機関や薬局に後発医薬品の在庫がなく、自分の意思とは関係なく長期収載品を選ばざるを得ない場合は対象外です。
 

医療上の必要性があるとされるケース

それでは、どのような場合に「医療上の必要性がある」とされるのでしょうか。
 
厚生労働省のホームページでは、次のようなケースが想定されています。
 

1. 効能・効果の差異により、疾病の治療のために先発医薬品の処方が必要な場合
2. 副作用やほかの薬の飲み合わせにより相互作用や治療効果に違いが出るなど、安全性の観点から先発医薬品の処方が必要な場合
3. 学会のガイドラインにより、後発医薬品への切り替えを推奨していない場合
4. 剤形から後発医薬品にすると飲みにくい、吸湿性により一包化できないなど、先発医薬品の処方が必要な場合

 
以上のうち一つでも当てはまれば、医療上の必要性があることから、特別の料金の支払いはありません。
 

選定療養費の計算方法

では、特別な料金はどのように計算されるのでしょうか。
 
図表1は、厚生労働省ホームページ「後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について」に掲載されている、特別の料金の計算について表した図です。
 
図表1

図表1

 
特別の料金は、先発医薬品の価格から後発医薬品の価格を差し引き、差額を4分の1にして算出します。さらに、特別の料金は消費税の課税対象であるので、算出した金額を1.1倍します。
 
例えば、先発医薬品が100円、後発医薬品に60円のほかに50円のものもある場合、価格が高い後発医薬品の価格を用います。
 
(100円-60円)÷4=10円
10円×1.1=11円
 
先発医薬品の自己負担は、保険診療分(100-10)×0.3=27円と特別な金額の11円を合わせて、38円です。
 
もし、後発医薬品を選んでいれば、60×0.3=18円の負担で済み、医薬品の適切な利用により経済的負担を軽減できます。
 

まとめ

選定療養費は患者の判断で先発医薬品を選んだ場合にかかり、医療上必要な場合や、医療機関や薬局に在庫がないなど、やむを得ず先発医薬品を選ばなければならない場合にはかかりません。
 
また、選べるのであれば、保険給付も自己負担も軽減できるため、後発医薬品を選びましょう。
 

出典

厚生労働省 後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について
厚生労働省 「長期収載品の選定療養」導入 Q&A
厚生労働省 長期収載品の処方等又は調剤に係る選定療養について
 
執筆者 : 林智慮
CFP(R)認定者

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