かかりつけ医で「同じ薬」を処方されているのに、月によって医療費が「1800円→3200円」に変わりました。なぜこのような差が出るのでしょうか?

配信日: 2026.01.20
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かかりつけ医で「同じ薬」を処方されているのに、月によって医療費が「1800円→3200円」に変わりました。なぜこのような差が出るのでしょうか?
「また医療費が高くなってる……」毎月の通院が当たり前になると、数百円、数千円の違いでも家計への影響は無視できません。今回の事例のように、同じ薬を処方されているのに支払額が変わる理由を知っておくことで、医療費の不安はぐっと減らせます。
 
この記事では、同じ薬を処方されているはずなのに、月によって医療費に差が出る理由について解説します。
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同じ薬を処方されているはずなのに「1800円→3200円」? 外来医療費が月によって変わる主な理由

かかりつけ医で毎月同じ薬を処方されているのに、ある月だけ会計が「1800円→3200円」と大きく変わることがあります。これは医療機関側の「請求の中身」(診療報酬の点数)が、月ごとに同じとは限らないためです。
 
外来の医療費は、診察そのものにかかる「初診料・再診料」や、生活習慣病などを包括的に管理する「管理料」、血液検査などの「検査料」、そして薬局側の「調剤報酬」「薬価」など、多くの項目の合計から計算されます。
 
例えば高血圧の治療で、ある月は診察と薬だけでも、別の月には血液検査や心電図が追加されていれば合計点数が増加し、自己負担も上がる仕組みです。
 
また、同じ病気でも、医療機関が算定する「管理料」の区分が変わると、自己負担額が月単位で変動するケースがあります。健康保険組合連合会などの相談事例でも、「家族と同じ診察内容なのに請求額が違う」といった声が紹介されており、背景にはこうした診療報酬の算定方法の違いがあると説明されています。
 

初診料・再診料・管理料・調剤報酬など、診療報酬の仕組みと金額のイメージ

外来の医療費を理解する第一歩は、「初診料」と「再診料」の違いです。令和6年度の診療報酬改定では、外来での初診料は291点、再診料は75点とされ、3割負担の場合、初診は約873円、再診は約225円が保険点数ベースの金額イメージです。
 
生活習慣病などでは、診察ごとに「生活習慣病管理料」などの管理料が加算されることがあり、この管理料は条件を満たせば月1回の頻度で算定されます。同じ薬をもらうだけに見えても、ある月は管理料が算定され、別の月は算定されないといった違いが、金額の差として表れることがあります。
 
さらに薬局側では、薬価に加えて、「服薬管理指導料」「かかりつけ薬剤師指導料」などの調剤報酬が加算され、その合計に自己負担割合(3割など)を掛けた金額を窓口で支払う仕組みです。調剤報酬の仕組みは原則として2年ごとに改定されるため、同じ薬でも改定前後で差が生じることがあります。
 

診療報酬・薬価改定で、家計の医療費はどのくらい変わるのか

厚生労働省の「令和6年度診療報酬改定の概要【調剤】」では、薬剤師の業務評価の見直しや医薬品の安定供給対策を踏まえ、調剤基本料や各種加算の在り方が整理されています。
 
また、令和8年度の診療報酬改定においては、診療報酬全体は+3.09%の改定となる一方で、薬の価格である「薬価」は0.86%、材料価格は0.01%それぞれ引き下げられる見通しです。
 
薬価が下がることで自己負担が減る場合もありますが、調剤報酬の見直しによって支払総額が大きく変わらないケースや、加算が増えて一部では支払いが増える場合も考えられ、家計への影響は使用する薬や受診頻度などによって異なります。
 

まとめ

同じ薬を処方されていても、外来の医療費は「診察料・管理料・検査料・調剤報酬」などの算定内容によって月ごとに変動する可能性があります。特に管理料の算定有無や検査の追加、診療報酬・薬価改定のタイミングが重なると、自己負担額に数百~数千円単位の差が出ることもあるでしょう。
 
金額に疑問を感じた場合は、医療機関や薬局で明細を確認し、何が算定されているのかを把握することが、不安を減らす第一歩といえるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和6年度診療報酬改定の概要【調剤】(3ページ)
厚生労働省 令和8年度診療報酬改定について(1、3ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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