【健康保険のインセンティブ制度】全国1位の山形県は東京都より「健康保険料」が“年間3000円”近く安い!? 実は「協会けんぽ」の“保険料率”は都道府県によって異なる! “報酬月額30万円”で都道府県別の保険料を試算

配信日: 2026.02.02
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【健康保険のインセンティブ制度】全国1位の山形県は東京都より「健康保険料」が“年間3000円”近く安い!? 実は「協会けんぽ」の“保険料率”は都道府県によって異なる! “報酬月額30万円”で都道府県別の保険料を試算
健康保険は全国共通の仕組みですが、協会けんぽの保険料率は都道府県支部ごとに異なります。そのため、同じ報酬月額でも勤務地によって負担額に差が出ることがあります。健診受診率で全国1位の山形県と東京都では、保険料はどの程度違うのでしょうか。
 
本記事では、都道府県別の保険料率の仕組みと、インセンティブ制度の概要を踏まえつつ、40歳以上・報酬月額30万円のケースで保険料を試算します。
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実は「協会けんぽ」の“保険料率”は都道府県によって異なる

協会けんぽの保険料率は、都道府県によって異なります。これは、地域ごとに加入者1人当たりの医療費や年齢構成などに違いがあるためです。各都道府県の保険料率は、こうした要素を踏まえたうえで算出されています。
 
なお、所得水準も調整要素の一つとして考慮されていますが、保険料率は特定の要因だけで決まるものではなく、医療費の水準を中心に複数の要素を総合的に反映して設定されています。
 
全国健康保険協会によると、2025年度の都道府県別保険料率は、最も高い佐賀支部が10.78%、最も低い沖縄支部が9.44%で、その差は1.34ポイントです。
 

「インセンティブ制度」によって努力次第で保険料率を下げられる!?

全国健康保険協会(協会けんぽ)では、2018年度よりインセンティブ制度が導入されています。これは協会けんぽの加入者・事業者の取り組みに応じてインセンティブを付与し、都道府県支部ごとの保険料率に反映させる制度です。
 
上位15位以内の都道府県にはインセンティブが付与され、翌々年度の保険料率に反映されます。評価項目は、「健診受診率向上」「特定保健指導の実施率向上」「特定保健指導対象者の減少率」「医療機関への受診勧奨」「後発医薬品の使用割合」の5つです。
 
一方で、この制度を運営するための財源を確保する目的で、保険料率の算定にインセンティブ分保険料率(0.01%)が盛り込まれています。制度導入に伴う負担増の激変緩和の観点から段階的に導入されました。
 
例えば、標準報酬月額が30万円で、保険料率が10%の場合を考えてみましょう。制度導入前の健康保険料は、労使折半後で月1万5000円です。制度導入後は保険料率が0.01パーセント上がるため、月1万5015円となり、15円の負担増になります。
 
しかし、仮にインセンティブによって保険料率が0.1パーセント引き下げられた場合、健康保険料は月1万4865円になります。制度導入前と比べて月135円の負担減となり、年間では1620円安くなる計算です。
 

健診受診率全国1位の山形県は東京都より「健康保険料」が“年間3000円”近く安い

全国健康保険協会によると、2024年度の健診受診率は山形支部が全国1位でした。被保険者は86.9パーセント、被扶養者は44.6パーセントとなっており、ともに10年以上連続で1位です。
 
健診受診率とは、協会けんぽが実施する「生活習慣病予防健診」(肺・胃・大腸のがん検診項目含む)や「特定健康診査」について、対象者のうち実際に受診した人の割合を指します。病気の早期発見と予防を目的として、企業や自治体が目標値を設定して向上に取り組む指標です。では、こうした取り組みは保険料にどの程度影響するのでしょうか。
 
標準報酬月額30万円の40歳以上(介護保険第2号被保険者に該当する場合)と仮定し、東京都と山形県の健康保険料(令和7年度)を比較します。健康保険料は東京都が1万7250円、山形県が1万7010円です。差額は240円となり、年間では2880円安くなる計算です。
 

まとめ

協会けんぽの保険料率は都道府県支部によって異なり、2025年度は最も高い佐賀支部(10.78%)と最も低い沖縄支部(9.44%)で1.34ポイントの差があります。山形県は保険料率が比較的低い水準にあり、標準報酬月額30万円・40歳以上のケースでは、東京都に比べて健康保険料が年間2880円安くなると試算できます。
 
インセンティブ制度の評価項目にもある健診受診や後発医薬品の使用促進など、日頃の健康づくりの取り組みが結果的に医療費の適正化につながる可能性もあるため、できる範囲で意識していきましょう。
 

出典

全国健康保険協会 第1章 協会けんぽについて
全国健康保険協会 山形支部の健診受診率、全国第1位~被保険者は12年連続、被扶養者は15年連続~
全国健康保険協会 令和7年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)
全国健康保険協会 令和7年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(山形県)
全国健康保険協会 インセンティブ制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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