受け取る額が変わる保険「変額保険」って?

配信日: 2017.11.24 更新日: 2019.01.11

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受け取る額が変わる保険「変額保険」って?
生命保険は万一の時に、加入時に定めた保険金額を受取人が受け取れます。しかし変額保険のように加入時に定めていない保険金額を受け取れる保険もあります。
額が変わる保険???
どのような保険なのか基本的な事をまとめてみました。
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

変額保険は保険金や解約返戻金の額が変わる

 
変額保険には保険期間が終身のタイプと有期のタイプがあり、さらに個人年金タイプの変額保険もあります。それぞれ終身保険、養老保険、個人年金保険の変額版のようなイメージです。
 
保険契約で額と言えるものには「保険金」「解約返戻金」「保険料」があり、変額保険ではこのうち「保険金」と「解約返戻金」の額が変わります。額が変わる理由は、変額保険では加入者が払う保険料の一定割合を株式や債券を使って運用するからです。運用の実績に応じて将来受け取る保険金や解約返戻金の額が変動します。一般的な保険も債券等を使って運用しますが、保険金や解約返戻金の額が変動する仕組みにはなっていません。
 
※利率変動型の保険や有配当型の保険、外貨建ての保険でも受け取る額は変動します。
 

運用(特別勘定)の種類を選べる

 
変額保険では運用する対象を株式や債券等から選ぶことができ、個別銘柄まで自由に選べるわけではありませんが、予め保険会社が用意している特別勘定の中から選ぶことができます。特別勘定の種類には投資信託のように「日本株式」「世界株式」「日本債券」「世界債券」等があり、それぞれをさらに細分化している場合もあれば、まとめている場合もあります。
 
選んだ特別勘定は契約途中で変更することができ、どれか一つではなく複数(例:日本株式を60%、世界債券を40%)を選ぶこともできます。月々払う保険料をどの特別勘定に繰り入れるかと、既に貯まっている積立金をどの特別勘定で運用するかは別々に設定することもできます。
 

運用実績は特別勘定の選び方がポイントになる

 
変額保険では特別勘定ごとに運用する対象が違うので、運用実績も当然違ってきます。将来の保険金や解約返戻金は運用実績よって変動することから、保険金や解約返戻金を増やしたいなら、どの特別勘定を選ぶかが重要なポイントになります。なお、保険金額は契約時に決めた基本保険金が最低保証されていますが、解約返戻金に最低保証はありません。
 
変額保険は投資信託に保障機能が付いているような商品なので、投資信託を購入した経験のある人なら、比較的仕組みを理解しやすいです。運用リスクがあるので、変額保険に加入した人は、時々でも良いので株価や為替等の状況をチェックするようにしましょう!
 
※変額保険は取り扱いしている保険会社や保険商品によって仕組みが異なり、文中で触れた内容と異なる場合もあります。変額保険の詳細については、必ず保険会社や保険代理店に確認するようにして下さい。
 
Txet:松浦建二 CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
http://www.ifp.cc/ 

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